Track-by-Track :カシミア・キャット『9』

ムー、アリアナ・グランデ、セレーナ・ゴメス、ザ・ウィークエンドなど豪華なアーティストとコラボレーションした最新アルバムをリリースしたカシミア・キャット。彼が死について話すジェネイ・アイコや、SOPHIEがツリーハウスの中に作ったスタジオ、そしてケイシー・ヒルが愛犬を書いた曲について語ってくれた。

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nov 16 2017, 7:26am

i-D読者なら、すでにカシミア・キャット(Cashmere Cat)の名で知られるノルウェイ人プロデューサー、Magnus August Høiberg(両親のネーミングセンスにも脱帽だ)の最新アルバム『9』をチェックしているはずだ。豪華なコラボ陣はもちろんのこと、全体を通して素晴らしいアルバムになっている。彼のトレードマークである色彩を感じるようなインターネット・サウンドと、プロデューサー SOPHIEとのコラボレーションにより生まれる音楽のジャンルを超えた一体感、、そこにシーア(Sia)が手がける歌詞とメロディをアリアナ・グランデが歌う。それはまさに魔法だ。

ベニー・ブランコ(Benny Blanco)の作品をリミックスして、SoundCloudにアップしていたカシミア・キャット。それを聴いたブランコが彼をロサンゼルスに呼び、チャーリー XCXやティナーシェ、カニエ・ウェストなど錚々たるアーティストの楽曲を共に手がけた。今回のアルバムではふたりがセレーナ・ゴメスとトーリー・レインズをフィーチャーし、世界中の奇妙なスタジオで制作した楽曲「Trust Nobody」で再びタッグを組んでいる。

現在ツアー中のカシミア・キャットに、アルバムを一曲ごとに解説してもらった。そしてSOPHIEが木の上にある秘密のツリーハウスとその中に作られたスタジオ、愛犬について曲を書いたケイシー・ヒル、死の話ばかりするジェネイ・アイコについて明かしてくれた。

「Night Night (feat. Kehlani)
イギリスのミュージシャン、ホーリー・アザーと作った曲。ロンドンの小さな部屋で作り始めたんだけど、踊れないほど小さい場所だった。閉そく感を感じたよ。クラビーズを飲みながら曲作りをしてね——クラビーズは、アルコールの入ったジンジャービールみたいな飲み物

「Europa Pools (feat. Kacy Hill)」
エビアン・キリストが送ってくれたデモテープをもとに作った曲。エビアンはこの曲をカニエのアルバム『Yeezus』のために作ったと思うけど僕が先に手をつけた。ケイシーが当時病気だった愛犬について書いた曲

「After Coachella (feat. MØ SOHPIE)」
タイトルのとおりコーチェラ・フェスティバル(カリフォルニア州インディオで行われる音楽フェス)に出た後に書いた曲。ムーとデモを聴いていると、彼女がいい曲を書いてくれたからそれをSOPHIEの家に持っていってそこで制作を始めた。SOPHIEは秘密のツリーハウスを持っていて、その中にスタジオがあるんだ。そこが素晴らしくて——音楽づくりをする場所の中で一番気に入っている場所。

「Wild Life (feat. The Weeknd Francis and the Lights)」
これは初めてハーモナイザー(サウンド・エフェクター)を使って作った曲。フランシス・アンド・ザ・ライツがその使い方を教えてくれた。すごく感謝してるよ。ザ・ウィークエンドはビートを聞いて1分ほどで曲を書き上げた。この曲はすごく気に入ってる。ディストーションと変わった音が盛りだくさんのミックスでね! ハハハ!

「Quit (feat. Ariana Grande)」
3週間ぐらいぶっ通しでビートを作り上げるのに集中した。周りのスタッフはこのビートを3週間ずっと聞く羽目になって頭がおかしくなってたよ。シーア、素晴らしい曲を書いてくれてどうもありがとう。アリアナ最高!

「Infinite Stripes (feat. Ty Dolla $ign)」
スターラー(Starrah)が書いた曲。彼女は最高だよ! アンドリュー・ワンセル(Andrew “Pop” Wansel)とトロ(Toro)が一緒にプロデュースを手がけてくれた。使っているサンプルはアンドリュー・ワンセルの父、デクスター・ワンセルの音源なんだ! この曲もかなり気に入ってるよ。曲の最後で色んなサウンドを入れて遊んだ。大興奮だったよ。

「Victoria’s Veil」
この曲はオーストラリアにあるニナ・ラス・ベガスの家で作ったんだ! デモは「808 Party」って名前だった。全部のトラックをTR-808(リズムマシン)で作ってたからね。

「Trust Nobody (feat. Selena Gomez Tory Lanez)」
ベニーと100通りぐらいのビートを作った。当時はふたりで世界中を旅していて、行く先々のプラグインもないへんてこなスタジオで制作していた。曲を完成させなきゃならない日、僕たちは4時間ぶっ通しでこの曲を練り直して最終的にこのビートになったんだ。

「Love Incredible (feat. Camila Cabello)」
「リアーナの『Diamonds』みたいなドラム」とベニーに頼んだ。SOPHIEは僕が思いつかないコード進行を作ってくれた。そこにR.シティとカミラ・カベロが曲を書いてくれた。だから関わったみんなが素晴らしいものを持ち寄ってくれて完成した曲だね。最後に僕が台無しにしちゃった感はあるけど、それでもクールに仕上がってる。

「Plz Dont Go (feat. Jhene Aiko)」
シャイ・ガールズが書いた曲をもとに作った曲! キャシー・デニスがサビ部分を書いてくれた。キャシーは最高にクールなひとで僕の英雄! ジェネイは最高だよ。彼女は死の話ばっかりしているんだ。彼女と健康的なスナック菓子を食べながらレコーディングをした。

『9』はユニバーサルミュージックより現在発売中

Credits

Text Frankie Dunn
Translation Shinsuke Kuriyama at WORDSBERG Inc.