Jenny Fax 17AW 50 - 60sのアメリカ×揺るがぬ少女の世界

東京の「Kawaii」ファッションを牽引してきたJenny Fax。愛らしさと不安が入り混じった、シュエ・ジェンファンのパラレルワールドに観衆を引き込む。

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mar 28 2017, 10:25am

東京コレクションAW17のフィナーレを飾ったJenny Faxのコレクション。デザイナーのシュエ・ジェンファンが会場に選んだのは東京の夜を満喫できる池袋パルコ本館の屋上だ。Vanilla Fudgeの「You Keep me hangin on」とともにショーはスタート。次々と登場するモデルは、幼い日に遊んだ人形(ドール)のようだ。

Jenny Faxのコレクションはいつだって見る人を、ちょっぴり危険かつ夢見心地な少女の世界へと誘う。今シーズン、ジェンファンは"死にたい"というネガティブな感情に着眼点を置きつつ、1950 - 60年代のアメリカからもインスピレーションを受けている。というのも、「米ドラマ『マッドマン』を見たことにより、今までピンとこなかった1950 - 60年代のアメリカが持つ綺麗さに気がついた」のだという。

ハイウェストのワイドなパンツやテーラードジャケットといったマニッシュなスタイルや、胸パッドを強調したブラトップなど、女性らしさやボディを強調したルックが目立つ。カラーパレットもジェンファンが得意とするパステル調の中に、ヘリテージなチェックをミックスしていたりと、どこか大人びている。一方でモデルたちは少女のように初心であり、まるで子どもが母親の服を借りて着ているよう。そしてメタリックのワンピースやジャケット、深いネイビーのブーツは惑星や宇宙を連想させる。ジェンファンが得意とするドリーミーなスタイルに様々な要素を織り交ぜ、愛らしい少女の陰に潜む不安を見事に体現したコレクションだった。

Credits


Photography Jus Vun
Text Aya Tsuchii