Photography Mitchell Sams

現代のサイボーグ:Liam Hodges AW19

YouTubeのワームホールから映画『サイバーネット』まで。Liam Hodgesがひも解く〈現代のサイボーグ〉としての私たち。

by Ryan White; translated by Nozomi Otaki
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10 januari 2019, 5:15am

Photography Mitchell Sams

誰もが愛してやまないロンドンを代表するメンズファッションブランド、Liam Hodgesにとって、ファッションにおける懐古主義は、あまりにも陳腐なテーマだ。完璧だった時代を恋しがっても意味がない、とショーノートには記されていた。完璧な自分が存在したあの頃を懐かしむ必要だって、もうない。それよりも私たちは、2019年に目を向け、何が起きるかわからないままに、変容するアイデンティティ、ネット世界の自己を称えるべきだ。それこそが私たちに刺激を与えてくれるのだから。

「今のSNSや、現代のサイボーグという刺激的なアイデアにまつわる本から着想を得ました」。1月5日の夜に開催されたショーのあと、デザイナーのリアム・ホッジスは、バックステージでこのように説明した。トラックスーツを中心に展開されたコレクションの参考資料やアイデアは、「科学理論についてのYouTubeの関連動画を延々と再生し、『サイバーネット』のようなひと昔前の映画を観る」なかで得られたという。奇しくもリアムが人生で初めて買ったCDは、『サイバーネット』のサウンドトラックだった。

liam hodges ellesse

今季のコレクションは、巷にあふれる代わり映えのないストリートウェアを、鮮やかで、モダンで、斬新なアイテムへと更新した。アシッドウォッシュ・デニム、ビビッドな色使い、アシンメトリーなかたち、ブレトン・ストライプ、プリントTシャツ(個人的なおすすめは「火星人が地球を救いにくる」というメッセージ入りの1枚)、ネオンカラーのタイダイ。エネルギッシュで、別次元との狭間に存在しているようなアイテムが目白押しだ。ミーシャ・ノットコットがキャスティングしたモデルたちも素晴らしかった。「モデルたちはみんな、今すぐにでも着たい、といってくれました。良い反応ですよね」とリアムはいう。

今回Liam Hodgesは、イタリアの老舗ブランドEllesseとのコラボでスキーウェアを展開。スキー場でもストリートと同じくらい快適に過ごせそうなアイテムだ。「EllesseのチームといっしょにEllesseのアーカイブに目を通し、過去の資料やアイテムを調べました。Ellesseのスキーウェアのデザインをもとに、私たちらしさを加えたんです」とリアムは説明した。「れっきとしたテクニカルなスキーウェアですが、塩の結晶の拡大写真などのモチーフを使うことで、コラボアイテムがコレクションのいち部であることを印象付けたかったんです」

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This article originally appeared on i-D UK.