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ウィリー・ヴァンデルペールが語る新プロジェクト〈Tシャツ、ステッカー、ピンズ、その他〉

ベルギー出身の伝説的な写真家ウィリー・ヴァンデルペールが、新作カプセルコレクションで故郷アントワープに敬意を表する。

by Felix Petty; translated by Ai Nakayama
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13 November 2018, 7:20am

写真家ウィリー・ヴァンデルペールがアントワープに移り住んだのは、1989年10月4日。彼はその街でスタイリストのオリヴィエ・リッツォ、デザイナーのラフ・シモンズ、メイクアップアーティストのピーター・フィリップスに出会い、共にファッションを改革し、若者のロマンティックなサブカルチャーとして打ち出していく。そしてファッションの街として既に名を馳せていた小さなベルギーの街のファッション史に、新章を書き加えたのだ。現在もアントワープを生活、仕事の拠点としているウィリーが、今回アントワープのスケートストアVIER、そしてDover Street Marketとタッグを組み、〈T-shirts, stickers, pins and more(Tシャツ、ステッカー、ピンズ、その他)〉と名付けられたカプセルコレクションを発表し、この街にオマージュを捧げた。

このコレクションでは、アントワープ聖母大聖堂からスタッズパークまで、ウィリーがこの街で撮影した作品がフィーチャーされ(ちなみにスタッズパークは、2001年のラフ・シモンズの特別編集号でウィリーが初めて手がけたi-Dの表紙の撮影場所だ)、アントワープという美しい都市だけではなく、世界有数の写真家であるウィリーの作品にも敬意を表す、最高のトリビュートとなっている。今回i-Dは、ウィリーにインタビューを敢行した。

Willy Vanderperre, Vier Antwerp Capsule Collection

── お元気ですか?

元気だよ。君も元気そうだね。今、英国に向かう電車のなかなんだ。電車の旅は好きだよ。いろいろ考えることができて。

── 本日、新プロジェクトがローンチされますがどうですか?

もちろんワクワクしてる。かなり気合を入れたプロジェクトだから、ついにリリースされると思うと楽しみだよ。今回協力してもらえないか声をかけたショップから、往々にして良い返事をもらえたのは、すごくありがたいし、うれしいね。特別アイテムもつくった。Dover Street Market LAのオープン用に、限定版のブルーTシャツをつくったよ。他にもある。

── このプロジェクトのきっかけは?

VIERが好きだったんだ。良質なTシャツ、良質なスウェット、良質なパーカー。そうやって、ギミックに頼らないまっすぐなアプローチをするから。ロゴなんて、黒の四角のなかに〈ANTWERP〉と書かれてるだけ。でもいっしょに何をするかについては結構悩んだ。僕はデザイナーじゃないからデザインはできないし。ただ、パーソナルなものにしたくて、それがとっかかりになった。

Willy Vanderperre, Vier Antwerp Capsule Collection

── 実際の作業はどんな感じで進みました? 何がいちばん楽しかったですか?

いっしょに何をしようか決めるまでのプロセスが最高におもしろかった。コラボは好きだよ。みんなでいっしょに作業をするのが好きなんだ。ひとりでやるよりもずっと良くなる。

── 最近では、王道のファッションフォトだけではなく、今回のようなコラボや、映像制作、ドキュメンタリーイメージ制作などに取り組んでいますが、やはりファッションシューティングとは違うところからインスピレーションを得るんですか?

新しいことを始め、そこから学ぶことはいつだっておもしろい。サイドプロジェクトによって新しいアイデアや考えかたが生まれる。新しいプロジェクトのたびに、そこから新しいアイデアを思いつく。自分がただのファッションフォトグラファーって考えてしまうと、すごく窮屈なんだ。もちろんファッションフォトグラファーであることをうれしく思っているから、そこは誤解しないでほしいんだけど。

Willy Vanderperre, Vier Antwerp Capsule Collection

── 今回のアイテムに使用されている撮影地について教えてください。使用写真はどう選んだんですか? それぞれの場所は、あなたにとってどんな意味があるのでしょうか?

パーソナルな思い入れがある写真を選びたかった。そうじゃないと、このプロジェクトの意味がない。僕の人生を表すようなヴィジュアルだよ。このスチルは、自分が育ったベルギーの街を映した、僕の短編作品からのスチル。

ヤン・ファーブルによる劇『Power of Theatrical Madness』からのイメージもある。これを選んだのは、自分がこの劇の再上演を記録したからというのもあるけど、この劇は僕が10代の頃に初演され、それが初めてアントワープに行きたいと思うきっかけになったから。残念ながらそのときは行けなかったんだけど、この作品の映像やサウンドトラックは、今も昔も僕にとってとても大切な意味をもつ。

聖母大聖堂といえば、アントワープに来たらいちばんに訪れる場所だ。僕自身もそうだった。ルーベンスの絵画や壮麗な建築には声も出せないほど圧倒される。

スタッズパークは初めてi-Dのカバーストーリーを撮影した場所。モデルはクロエとロビーだった。あと、街を転々としてきた僕が、今住んでる場所。

── 今年の夏のワールドカップで健闘を見せたベルギーを称えるにも良い機会じゃないかと思います。それも念頭にありました?

いろんな理由があったから、そのなかのひとつではあった。誰もがそうだと思うけど、僕も自分のルーツについて誇りをもってる。ベルギー、そしてアントワープに暮らすのが好きなんだ。ここ以外考えられない。ワールドカップでのベルギー代表は立派だったよね。VIERの核にもサッカーがあるから、今回のコレクションでもサッカーの要素は少し感じられるはず。

── あなたのブランドの〈顔〉となるベルギー人をひとり選ぶとしたら、誰を選びますか? その理由も教えてください。

有名人限定? 有名だろうと無名だろうと、今回のコレクションアイテムを身につけてくれていればそれが誰であれうれしいよ。

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Willy Vanderperre, Vier Antwerp Capsule Collection

This article originally appeared on i-D UK.