牛乳消費を兼ねて「プリンエル」で作ったプリンです。「プリンエル」小学生のとき以来で使いました。(柴崎友香)

柴崎友香「〈公共〉〈社会〉とはなにかを考え、話し合える社会に」​【離れても連帯Q&A】

洪水のように押し寄せるコロナ関連ニュース。こうした情報過多にはどう対処すればいいのか。小説家・柴崎友香は「日記(的なもの)」を始めたという。〈離れても連帯〉シリーズ第24弾。

by Tomoka Shibasaki and Sogo Hiraiwa
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23 April 2020, 10:00am

牛乳消費を兼ねて「プリンエル」で作ったプリンです。「プリンエル」小学生のとき以来で使いました。(柴崎友香)

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大によって、日本ではいま、多くの文化施設が休業を強いられ、感染防止対策として、あるいは政府による“自粛の要請”によって。また「ステイ・ホーム」や「ソーシャル・ディスタンシング(距離をとること)」が求められ、人と人とのコミュニケーションはいまだかつてなく制限されています。

こうした中でわたしたちには何ができるのでしょうか。文化を維持するために、好きな人や場所を守るためには何が? 離ればなれであっても連帯するには? この"非日常"を忘れないためには? さまざまなジャンルの第一線で活躍している方々にアンケートを実施し、そのヒントを探ります。

今回は、芥川賞受賞作『春の庭』や映画化された『寝ても覚めても』などの著作がある小説家・柴崎友香が登場。

離れても連帯, KEEP-DISTANCE-IN-SOLODARITY-01



──新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、今あなたが属している業界や産業はどんな打撃を受けていますか?

柴崎:自分の仕事としてはトークイベントや講演が中止になりました。その後、書店も休業になるところが増えましたし、出版社や関連の会社のテレワークや休業により、雑誌が合併号になるなど、だんだん影響が広がってきています。また演劇や音楽、アートとも密接な関係にあるので、今後もっと難しいことが増えてくると思います。

──自宅待機以降に新しく始めたこと、もしくはポジティブな影響・変化がありますか?

柴崎:もともと自宅で仕事なので大きくは変わらないのですが、牛乳を使う簡単なおやつ(フルーチェとか)を作ったりしています。実験的な面白さがある。人と話せなかったり情報過多からくる不安定さに対処しようと、日記的なものをnoteに書き始めました。今まで続いたことのなかった日記(的なものですが)が書き続けられています。

──コロナのビフォー/アフターで、変化した自分の考え方や、社会への認識があれば教えてください。

柴崎:いかに多種多様な仕事が日々の暮らしを支え合っているかということを強く思いました。また働く人一人一人の事情(休むしかなくて困る仕事、休むことができなくて困る仕事、子どもがいて働くことの難しさなどなど)、家にいなければならないことで起きる家族の問題など、今までにも関心を持ってきた労働や家族の問題ですが、あらためて難題が多いと考えています。
直接話したり見聞きしたりすることだけでなく、たとえば街を歩くときに無意識でも感じ取っているすべてのこと、自分を取り巻く間接的な人や社会の活動に、影響を受け、支えられていることを感じました。

──今の気持ち・気分を音楽で表すとしたら?

柴崎:Bob Marley Get up, Stand up

──自宅隔離中の人に試してほしい、オススメの行動やコンテンツを教えてください。

柴崎:ラジオ。タイムシフト機能なども便利になったし、情報過多だなと思うときは、NHKラジオ第2や放送大学の講座を聴くとその明確で着実なペースに落ち着くうえに知識も得られるし、NHKラジオは一日3回ラジオ体操の時間もあります。

──2020年2月の自分に伝えたい・教えてあげたいことは?

柴崎:楽観的な情報も悲観的な情報も、それぞれのいろんな面を見たほうがいい。

──コロナ禍が落ち着いた後、日本の社会にはどう変わっていってほしいですか?

柴崎:「公共」「社会」とはなにか、誰もが考えて、話し合える社会になってほしい。

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