今週末聴くべきフレッシュな10曲

1.Communions「Don't Hold Anything Back」
新興レーベルFat Possumからのファーストリリースとなる「Don't Hold Anything Back」は、コペンハーゲン出身の4人組コミュニオンズがこれまでにリリースしたなかでもっともキャッチーな曲。オアシスの「Slide Away」以来、初めて「shine」と「mine」で韻を踏んだ彼ら。耳にも体にも気持ち良いこのロマンチックなギターロック・アンセムは必聴!
2.MUNA「Loudspeaker」
ロサンゼルス出身の3人組MUNAは、このビデオのなかで、打ち捨てられた建物で、実に多種多様なひとに出会う。ここで、私たちが彼女たちに向けた言い尽くせぬのほどの愛を感じ取ってほしい。でもその前に、まずは彼女たちの言うことをきき、拡声器で幸せを叫んでほしい。
3.Manila Killa「Youth featuring Satica (Qrion Remix)」
数ヶ月前にはアリストパネスの「Peach Blossom」をカバーしていたマニラ・キラ。ライアン・ヘムズワースとのコラボレーションで知られる彼女が今回手掛けたのがこの小さな傑作。雪深い札幌で生まれ育ったプロデューサー、マニラ・キラは、今年に入って自身初となるアメリカツアーを敢行、現在はデビューアルバムを制作している。
4.Geowulf「Saltwater」
オーストラリア出身で、現在はロンドンをベースに活動を繰り広げているデュオGeowulf。彼らのデビューアルバムには、どこかホープ・サンドーヴァル的雰囲気が漂う。レーベル37 Adventuresと契約し、来月発売となる同レーベルのコンピレーションアルバム『Odd Numbers Volume 1』に早速フィーチャーされている。
5.Mykki Blanco「The Plug Won't」
大きな期待を集めているミッキー・ブランコの最新アルバムからの1曲「The Plug Won't」は、ジェレミア・ミース(Jeremiah Meece)プロデュースによるもの。パーティ三昧のライフスタイルと真の愛を比較する歌詞となっている。私たちはなぜ愛を必要とするのか?誰が愛なんか必要としているのか?
6.Boys Forever「Cold Is The Color」
ヴェロニカ・フォールズの元ドラマー、パトリック・ドイルが、素晴らしい出来だったセカンドアルバム『Waiting for Something to Happen』の輝きにさらに磨きをかけて戻ってきた。そこにはキースの町が生んだサウンドに、カリフォルニアの健康的な無頓着さが加わっている。
7.Ratboy「Get Over It」
このビデオで、ラットボーイは見事にクエンティン・タランティーノの世界観を再現している。父親がファーを使って作った車で砂漠を行く若きジョーダン・カーディ(Jordan Cardy)は、レストランの強盗、ボルトカッターを使っての刑務所からの脱獄、綺麗な格好のメキシカンバンドを従えてゴリラズ風のブレイクダウンなど、夢の世界を行き来する。このビデオ、監督もプロデュースもアニメ製作もすべてラットボーイ本人が手がけたという。
8.Thee MVPs「Lie Detector」
ケント出身のノイズメイカー三人組Thee MVPsが、同じくケント出身のビリー・チャイルディッシュ(Billy Childish)へのトリビュートとしてレコーディングしたこの曲を今週の1曲に選びたい。Thee MVPs は、来月にシングルもリリース予定。
9.Sneaks「True Killer」
厳密には、アメリカのインディレーベルMergeからの再リリース版であるこの曲は、私たちにとっては新譜だし、きっとあなたも初めて聴くことだろう。ワシントンDC出身のエヴァ・ムールチャン(Eva Moolchan)が、スニークス名義で、ベースギターとドラムマシーンのみで作り上げたこのミニマルポストパンクのサウンドは、1分22分の純粋な楽しいひと時となること間違いなし。
10.Massive Attack「Come Near Me」
ヴォーカルにゴーストポエットを迎えて、ダディGとステュー・ジャクソン(Stew Jackson)がプロデュースしたこの素晴らしいコラボレーション曲は、エド・モリス(Ed Morris)監督による暗く張り詰めた雰囲気のビデオで、その世界観に一層の深みを増した。
Credits
Text Francesca Dunn and Matthew Whitehouse
Translation Shinsuke Kuriyama at WORDSBERG Inc.