SNS王子キャメロン・ダラスが見つけたパーソナルスペース

SNSで4500万のフォロワーをもつキャメロン・ダラスに、SNSとの付き合い方やモデルの仕事、いま挑戦している音楽活動について訊いた。

by YOSHIKO KURATA; photos by Photomaker
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26 September 2018, 4:58am

旅先のホテルの窓を開けるとそこには道を埋めるほどの何百人もの人が自分の名前を呼んでいる。SNSのフォロワー総合計数は、東京の人口数を上回る約4500万人。そんな夢みたいな話をキャメロン・ダラスは20代で現実のものにしてしまった。

取材現場に行くとCalvin Kleinパンツ一丁で駆け回り、ビデオ撮影を楽しむキャメロンの姿があった。そこでも「王子!」と注意される通り、彼には「SNS王子」という肩書きが付いている。はしゃいでいた23歳の王子も取材に入ると、とても冷静かつ落ち着いた様子で自分の将来について語る。一方で、ポートレイト写真では、顔に近づいたカメラに照れてしまうあどけなさも残る。SNS王子キャメロン・ダラスの誕生は、10代で動画アプリ「VINE」にアップした面白動画から。その美貌と笑いのセンスのギャップが瞬く間に反響を呼び、ティーンエイジャーのうちに年上のスターたちと肩を並べる存在となった。そして、いまやすべてのSNSフォロワー数を合わせると4500万人以上と驚異的な人気を誇る(Instagramのフォロワー数だけでも東京の人口数を超えているほどだ)。SNSだけにとどまらず、Netflixでは『密着!キャメロン・ダラス~ソーシャルスターの素顔〜』が配信され、2017年秋冬 Dolce&Gabbanaのランウェイではファーストルックに抜擢。同じようにソーシャルメディアで活躍する同世代の少年たちで、グループ「MAGCON」を結成し、世界各国でファンと実際に会い、パフォーマンスを行うイベントを開催。「もう『よう、みんな元気?』とSNSにポストするだけの少年じゃなくなったんだ」と語るように、彼は、いまや音楽の道で自分自身に向き合おうとしている。常に進化し続けるキャメロンの活動について訊いた。

——「SNS王子」という愛称の通り、すべてのSNSのフォロワー数を合わせると4500万人以上と驚異的な数のファンに支えられていますよね。現在の活動に至るまでに転機を感じた瞬間を教えてください。
ニューヨークでミートアップがあって、その会場のモールに500人以上のファンが駆けつけてくれた時が一番最初の転機だと思う。みんな僕を追いかけてきて、最初は「一体なにが起きてるんだ?」って少し困惑してた。いまとなっては、1つのポストに何千Likeもつくし、どれだけ多くのファンが駆けつけても楽しめるようになったよ。

——キャメロンさんと同様にSNSでファンを持つ同世代の男の子たちで『MAGCON』というチームも結成し、世界ツアーなどを行っていましたよね。チームの中でどのような役割を担っていますか?
チーム内の僕は、会社の経営者でもあり、さまざまな場面においての責任者、MAGCONというブランドのマーケティングなどを行いつつも、タレントとしても活動しているね。(MAGCONは)本当に家族のような存在で、チーム内でもお互いに助け合ってるよ。

——SNSやミートアップを通してファンと身近な距離で接しられることがモチベーションになる場合もあれば、その反対にストレスを感じることもあると思います。どのようなことで自分のモチベーションを上げていますか?
自分のことを応援してくれる人の言葉に耳を向けることで励まされるよ。言語が違う海外でファンと会う時は、現地のカルチャーやコミュニケーション方法をできるだけ理解しようとしている。だけど、国が違えどほとんど一緒だよ。世界中のファンと会えることは、それぞれ楽しい思い出になるね。

——SNS上に映る自分の存在について教えてください。また、SNSはキャメロンさんにとってどのような存在ですか?
SNS上の自分は、ハイテンションだけど、だからと言って演じているわけでもないんだ。でも、それはもちろんある一部分の自分なのに、ソーシャルメディアだけで見るから僕のすべてだと勘違いされてしまうこともある。SNSとのベストな付き合い方なんて僕もまだわからないけど、SNSはいまだに自分の可能性を広げてくれるツールだね。もう『よう、みんな元気?』と叫ぶような少年ではなくなったけど、音楽、ファッションさまざまな分野での自分の可能性を広げてくれるツールとしてこれからも使っていくよ。

——SNSだけでなく、ファッションモデルとしても活躍し始めていますが、モデルの自分とは?
モデルの活動もInstagramで写真やビデオを撮っている・撮られている感覚と近いね。ここに映る自分もさっき言ったこととと同じで、写真でどう撮られているか次第で見え方が違うと思う。楽しげな写真や悲しげな表情などで、色々な僕の雰囲気を作り上げてしまう写真もソーシャルメディアと似ていて、僕の一部分にフォーカスしているけど、音楽の場合は今までと違う、新しい僕を見せられると思ってる。

——音楽に興味を持ったきっかけを教えてください。
幼少期から音楽と一緒に過ごしてきたよ。6〜7歳頃は毎日シャワーを浴びながら歌ったり、楽器に触ってみたりしてた。お父さんがミュージシャン、お母さんが歌手ということもあって、日常生活で音楽に触れる機会は溢れてた。それで、3〜4年前に音楽スタジオに行く機会があって、宿題のように自分に向き合って自分の感情を正直に書き出したり、メロディーを作ったり……そういうプロセスに虜になったんだ。

——キャメロンさんにとっての音楽とは?
プロデューサーに感じていることを正直に話して、お互いに質問しあったり、スタジオはまるでプライベートスペースのように感じる。色んな活動をしてるけど、音楽だけは自分の気持ちをちゃんと伝えられる居心地のよさを覚えているんだ。

——新しい道である音楽で、いま一番挑戦していることを教えてください。
どのように自分を正直に表現できるか、つまり自分自身について考察しているよ。歌詞を書いて、どんなふうにメロディーも一緒に作れるかをプロデューサーから学んでいるところ。新しい挑戦といっても、いままで一緒に活動してきたフォトグラファーや映像作家の友人たちに変わらず助けてもらってるよ。ただ今回の挑戦は、よくあるようなレーベルが決めた曲調で歌うアーティストではなく、あくまでも自分に正直になって取り組みたいと真剣なんだ。