「世界は広いと知っておくことは大事」ロロ・ゾーアイ interview

人気上昇中のアーティスト、ロロ・ゾーアイが語るKemioとの知られざるフレンドシップ、タピオカ愛、SNS社会への疑問。

by MAKOTO KIKUCHI; photos by Muriel Margaret
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16 September 2019, 10:00am

ロロ・ゾーアイを知っているだろうか。フランスとアルジェリアの血を引く彼女は、現在23歳のシンガーソングライターだ。現在彼女のインスタグラムのフォロワーは15万人を超えており、その人気は世界に広まりつつある。そしてなぜか、日本の大人気YouTuber・Kemioとマブダチ。今年8月にはサマソニに出演、初来日を果たした。来日中の彼女にインタビューを敢行した。

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ーー昨日は朝までパーティしてたんでしょう?

そうそう。原宿の〈サンキース ペントハウス〉で友達のKemioとパーティをオーガナイズしたの。クレイジーな夜だった。

ーー彼とはどうやって知り合ったんですか?

4年半前にインスタグラムで。お互いのスタイルが好きだったからフォローし合った。すごくかわいくていい子だなって。そのときは彼が何をしている人なのか、よく分かってなかったんだけど。2年前ニューヨークで初めて直接会うことができたの。で、この来日でようやく再会。

ーーサマソニはどうでした?

めちゃくちゃ暑かった。でもオーディエンスが最高だった! 他の人の演奏はなかなか見れなかったけど……。あとはケータリングが美味しかったな(笑)。

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ーー日本のフェスと他の国で経験してきたフェスに、なにか違いはありましたか?

そんなに違わないけど、すごく大きいよね。こんなに大きな規模のフェスははじめて。カメラの持ち込み禁止っていうのにはちょっとびっくり。まあ分かるような気もするけどね。あとは……さっきも言ったけどやっぱりご飯。お寿司がでてきたの! アメリカのフェスでケータリングが美味しいって、あんまりないと思う。

ーー今はニューヨーク在住ですよね。出身地のサンフランシスコが恋しい?

私の地元は海のすぐそばで霧がすごいの。いつも磯の匂いがして。私がいたころはアジア人やロシア人の家族がほとんどでファミリーエリアだった。今はもっと若者が増えて、工業っぽい街になってると思う。それが少し恋しいな。高校生のころはよく学校帰りに友達とタピオカを飲んだりしてた。懐かしい!

ーー日本でもタピオカってすごく流行っていて……。

そう! 原宿で飲みたいな。あとでオススメのタピオカ屋さんを教えて! 地元にはすごく古いチャイナタウンがあってね。私が通った学校は80%くらいの生徒が中国系だった。日本人も多い。だからかな。タピオカを飲むって結構日常だった。

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ーー普段、街で気付かれることは多いですか? 声を掛けられたり……?

NYではそんなに出かけないんだよね。クラブとか行けば、声を掛けられるかもしれないけど、あまり遊びに出かけないの。でもたまにスタジオで「ロロでしょう?」って声を掛けられることはある。フランスにいても結構話しかけられるな。日本に来るまえには韓国にいたんだけど、ショッピングモールでファンの子に話しかけられて、すごく嬉しかった。

ーーそう言えば、インスタグラムでソウルの空港でファンが出待ちしている動画を投稿されてましたよね。

そうなの! 空港で出待ちって、初めてのことだったからすごく驚いた。でもファンっていちばん大事な存在。彼らがいなければやっていけないから。すごく感謝してるし、インスタグラムでも彼らと積極的にコミュニケーションをとるようにしてる。

ーー韓国に大きなファンベースを持っていらっしゃることに驚きました。

彼らってすごくラップやR&Bが好きなんだと思う。それに、K−POPのアーティストで私の音楽をSNSでシェアしてくれる人が多くて、それでファンが増えたの。NCTとかRED VELVETのジョイとか……。彼女が私のショーを見に来てくれたときに、インスタの投稿で私のアカウントをキャプションに書いただけでフォロワーが一万人増えたんだ。彼女、インスタではグループのメンバーしかフォローしていないのに、なぜか私をフォローしてくれていて……。すごくない?

ーー昨夜のKemioとのパーティもそれに近いものがあった気がします。彼のファンがたくさん集まって、あなたのことを知るきっかけにもなった。

彼がああやってファンに囲まれている姿を見てみたいと思っていたから嬉しかったな! 世界は広いんだって知っておくことはとても大事。アメリカだけにファンベースを持つなんてことはしたくないの。常に世界のどこかにいたい。音楽を通して、世界中を旅することができて、美味しいものが食べられて、たくさんの人に会える。旅ができるのってこの職業のいちばんいいところだよね。アーティストの特権。だって全然違うカルチャーに出会えるんだもん。

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ーー日本は特に(笑)。

東京ではその文化を観察するだけですごく面白い。お辞儀をするとか、レストランで靴を脱ぐとか、食後にお茶がでてくるとか。

ーー建物とか街並みじゃなくて、そういうところに注目していたっていうのは面白いですね。

うーん。建物は結構ニューヨークっぽいんだよね。渋谷についたとき、ニューヨークっぽさを感じたの。幕張の辺りもかなりビジネス的だし。もっと遊び心溢れた景色をイメージしてたんだ。下町に行けばまた違うんだろうけど……。

ーーSNSのいい面と悪い面は?

いい面は友達を作り易いところ。写真で見るのは簡単だし。ひとつ写真を見て、気になったら、タグからその人のアカウントに飛んでプロフィールを見る。「歌手」ってそこに書いてあったら、音楽をチェックしてみようかなっていう気持ちになるでしょ。すごく便利。悪い面はやっぱり中毒性があるところかな。私も気付かないうちにいつも携帯をチェックしているし。このiPhoneのなかに世界がつまってるって思うと悲しいよね。このあいだチームラボの展示に行ったんだ。すごくかっこよくて。でもあれってなんていうかインスタのために作られてるっていう部分があるでしょ?

ーー分かります。すごくインスタ映えするし。

そう! でもあのミュージアムはそれ抜きでもすごくイケてる場所でしょ? でもそれを楽しむことなく、ずっとインスタのための写真をとっちゃうの。悲しいよね。たまにね、世界中の携帯が全部止まっちゃえばいいのに、って思う。みんなリアルな世界に戻るの。

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ーーあなたのインスタグラムを見ていると、ファッション好きなんだなというのがすごく伝わってきます。ファッションと音楽以外に情熱を注いでいるものはありますか?

もっとお金を稼げるようになったら絶対にやりたいのは、環境問題の解決に貢献すること。サンフランシスコで育って、緑に囲まれてきたから、ゴミの分別やリサイクルは身近なものだったんだ。でもニューヨークに移って、大きな違いを感じたの。みんなあまり気にしてない。こうやって(テイクアウトのアイスコーヒーのカップを指差しながら)プラスティックの容器とかをいつも使っているから難しいことではあるんだけど、でも声をあげていきたいとは思っている。環境保護団体に加入するとかして。あとは猫ね。猫好きなの。いつか50匹くらい猫を大量に飼っているおばあちゃんになりたい。お母さんが猫を飼っているんだ。ココって名前の黒猫。超かわいいんだから。

ーー次に行きたい国は?

オーストラリア! 行ったことないんだ。ショーをしてビーチにも行く。来年、アジアパシフィックツアーをしようと思っているから、きっと叶う。日本にも戻ってくるつもり。

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