Photography Mitchell Sams

次世代ミュージシャンとともにショーのあり方を変えたTelfar

Telfar 2018年秋冬コレクションについてのあれこれ。

by Jack Sunnucks; translated by Aya Takatsu
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feb 20 2018, 12:23pm

Photography Mitchell Sams

2017年、12年のキャリアが認められCFDA/ヴォーグファッション基金アワードを受賞したテルファー・クレメンス。愉快でユニーク、かつ美しいTelfarの世界を10年以上ものあいだ目にすることができた私たちは、本当に幸運だ。

さらに幸運なのは、先日行われたTelfarのラディカルなファッションミュージカルを見ることができた者たちだ。キャットウォークの代わりに、テルファーが企画したのは、デヴ・ハインズ、イアン・アイザイア、セラ・マーリー、ケレラ、(ここで息継ぎ)ケルシー・ルー、エンジェル、レフラック・ヴォーカル・クワィア(the LeFrak Vocal Choir)を起用した、豪華絢爛ななミュージックパフォーマンス。ギターや派手なヘア、そしてたくさんのシューズが居並ぶ、度肝を抜かれるショーを披露した。

「水平的で、民主的で、普遍的」。テルファーは自らのブランドをそう称している。その理念は、このショーでも貫かれていた。赤いライトに照らされたパフォーマンスに心奪われた観客たちの前で、ユニセックスなそのデザインはさらなる飛躍を遂げたのだ。膝からフレアになったジーンズはロングスリーブのスウェットと、黒のアシンメトリードレスは赤いレザーのバギーパンツとマッチングされている。イアン・アイザイア着用のサテンシャツとレザーパンツは、ゴールドのチェーンと合わせて刺激的な効果を生んでいた。

2017年10月、テルファーはWhite Castle(米ハンバーガーチェーン)とコラボしたコレクションを発表し、その収益をロバート・F・ケネディ・ヒューマン・ライツ・リバティ・アンド・ジャスティス基金を通じて、ライカーズ島に収監されている未成年犯罪者のために寄付している。これこそテルファーという人物を簡潔に表す行為だ。つまり、ラディカルで、物ごとに積極的に介入し、万人に利益をもたらしたいと望んでいるのである。「See now, Buy now」が確立する前からそれを展開し、ジェンダーそのものがランウェイ評で取りざたされる以前からジェンダーをものともしていなかった。つまるところ、彼には先見の明があり、そのショーは地球上で一番楽しめるものなのだ。

ファッションは自分たちが夢中になることができ、万人が受け入れられるところへ向かうかもしれないと私たちに思わせるのが、Telfarだ。レザーパンツをはきたいと思っている限りは。

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Photography Mitchell Sams

This article originally appeared on i-D UK.