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ザ・パラノイズが自ら、最新アルバムを全曲解説

LAガレージパンクの旗手ザ・パラノイズの最新EP『Eat Their Own』。バンドではギターとボーカルを担当し、エディ・スリマンがサンローランのモデルにも抜擢した、スタッズ・リンデスがアルバム全曲を語る。

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25 April 2017, 4:36am

すべてがおかしく恐ろしい方向へと進んでいる——そんなことは、私たちが言うまでもなく誰もがすでに感じているだろう。しかし、世の中は憂うべきことばかりでもない。そこは少しのんきに構えよう——と、ザ・パラノイズ(The Paranoyds)が2016年の『After You』に続く最新EPで、現代を生きることの楽しい面に焦点を当てたEPを発表した。Yves Saint Laurentのモデルを務めた過去もあり、i-Dがかねてから注目しているスタッズ・リンデス(Staz Lindes)率いるザ・パラノイズ。

彼らの最新アルバム『Eat Their Own』は、カセットテープでリリースされる(卵黄のようなイエローと晴れ渡る青空のようなブルーという最高のカラリングも魅力だ)。楽曲も最高で、カタルシスに溢れている。収録曲の「Sleep Paralysis」や「Freak Out」「Pet Cemetery」「Bear」「Sunburn」はどれも、ダークで不穏なストーリーを想起させ、子ども向けホラー小説『グースバンプス』の章展開を見せられているような気分になる。リスナーのみんな——心の準備はいい!?

「パラノイズのメンバーは、全員が移民か移民二世」とスタッズは、メールを通じて私たちに訴えた。「言うまでもないと思うけど、私たちは愛と受容の心でファンと向き合っている。自分のアイデンティティが原因で危険な目に遭うかもしれないなんて、お願いだから思わないで。悪夢のような独裁政治が繰り広げられているこの国だけれど、パラノイズのショーはこれまでも、そしてこれからもずっと、安全な場所であり続ける。フリークなみんな——団結しましょう」と。

1. 「Sleep Paralysis」
「夜中に目がさめると金縛りで身体が動かない。頭の中をいろんな考えがめ具って、どんな悪夢よりも最悪なことが起こってる、って曲。胸の上に悪魔が座ってるのよ!」

2. 「Freak Out」
「たくましくなりたいけど、ソフトでフェミニンな存在でもありたい——そういう心を歌った曲。そうした相反する感情に戸惑う人も多いけど、"どちらでもありたい"ってのもアリだと思う」

3.「 Pet Cemetery」
「スティーヴン・キング原作の映画『ペット・セメタリー』って観たことある?最後がすごくロマンチックで、それにインスパイアされてこの曲を書いたの。ペット霊園に一緒に埋められることで、目やなんかからドロドロしたものを垂れ流しながらも、永遠の愛を誓うっていう内容。『墓地に埋めてもらおう!』って——それほどロマンチックなことってある?」

4. 「Bear」
「ああ……これは演奏するのが特に好きな曲よ。ライブで観てもらえれば、なぜだか解るはず。日々が停滞してきたときに、全部放棄して、ただ寝てしまいたいと思うを歌った曲」

5. 「Sunburn」
「すべてが心地良いけどニセモノ……。南カリフォルニアって、育つには面白い環境。太陽の光を浴びすぎると火傷するのよ」

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Credits


Text Frankie Dunn
Translation Shinsuke Kuriyama at WORDSBERG Inc.