イギー・ポップが、女性だけのパンク・バンドとコラボ

あのイギー・ポップが、マンチェスター出身のガールズバンドPINSとコラボを。PINSのメンバーは一体どうやってイギーに連絡を取ったのか? ボーカルのフェイスに訊いた。

by Matthew Whitehouse
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07 February 2017, 8:45am

PINSがイギー・ポップとのコラボレーション曲をリリースすると知ったとき、私たちがまず思ったのは「ブラッディ・ヘル(なんてこと)!」ということ。PINSがそれに値しないという意味ではない——PINSは素晴らしいし、2011年の結成以来、アルバム2作分の素晴らしいファズ・ポップの数々を世に送り出してきた。私たちが驚いたのは、コラボの相手がイギー・ポップだったからだ。オウムを飼い、デッサン・モデルまでするパンクの父、「あの」イギー・ポップだったからだ。

「マンチェスター出身の女の子たち、PINSとセッションするよ」とイギーはこの楽曲について明かしていた。「送られてきた曲が良い出来で、そこにナレーションを入れたいということで、彼女たちの音楽も見た目も気に入ったし、やることにした」と。

この楽曲「Aggrophobe」は、今月末に発売される7インチに収録されている。この限定版7インチはすでに予約段階で売り切れとなっているが、今後はオンラインでリリースされる模様。聞くところによると素晴らしい出来だそうで、PINSはリリースを前に、特別予告映像で私たちに少しだけその"触り"を聞かせてくれている。この映像を観た上で、i-Dがボーカルのフェイス(Faith)と行なったインタビューを読んでみてほしい。

イギー・ポップとコラボレーションだなんて!
みんなそう言うの!

どうやって実現させたの?
簡潔にいえば、「頼んだら引き受けてくれた」ということになるかな。冗談みたいな会話から始まったの。「イギー・ポップの声がここに入ったら最高にクールじゃない?」ってバンド内で話をしていて。そこで試しに依頼したの。ダントツの理想だったイギーが引き受けてくれたから、他をあたらずに済んだわ。

そんなに簡単にことが運ぶとは。
「そんなこと絶対に無理」って思いがちでしょ。コンタクトをとれない、もしくはアプローチすらさせてくれないアーティストが多い音楽業界だから、こういうことがあると人への信頼がまた芽生えてくる。私たちみたいなバンドに、イギー・ポップのような人が「イエス」と言ってくれる世の中なら、どんなことだって可能だって思える。

イギー・ポップにはどうアプローチすればいいの?
家まで行って、カセットテープをドアの下の隙間から滑り込ませるようなやり方はダメみたい。やってみる価値はあるかもしれないけど!私たちはメールを送ったわ。アメリカで私たちのブッキングを請け負ってくれているエージェントが彼のマネージャーと知り合いで、「メールを送ってくれれば、イギーに読ませるよ」って言ってくれて。それでイギーがメールを読んでくれて実現したの。

あの曲にイギー・ポップを当てるアイデアはどこから?
彼が「イギー・ポップ」であるということを除けば、イギーの声が世界最高だから。そして、あれはナレーションのトラックで、やっぱり彼の声が一番しっくりくると思ったの。最初はベースのアナがナレーションをやっていて、それも素晴らしかったんだけど、「やっぱり男の声が欲しいね」っていうことになって。ハスキーで低い声が必要だと考えたの。

可哀想なアナ……ボツになってアナは?
アナがやったテイクをイギーに送って、イギーはそれを聴いてコメントを返してくれたの。どんな言葉だったかは覚えてないけど、とにかくアナを褒めるようなことが書かれていて——だからアナは落ち込むどころか喜んでいたわ。

それ以来、イギーと連絡は?
「俺の声がピッタリだと考えてくれてありがとう。いつか会えるときを楽しみにしてる」みたいなメッセージを言伝てくれた。それで私たちはこう返信したの。「トラックに参加してくれてありがとう。私たちこそ、いつかお会いできることを願っています!」って。

EPもリリースするんですよね? それについて少し聞かせてください。
5曲収められていて、そのうち1曲はジョイ・ディヴィジョンの「Dead Souls」のカバー。次には、これまで何度かライブで披露してきた「All Hail」という曲。ヴィジュアル制作も進めて、全5曲のビデオもリリースされる。続けて観るとストーリーが生まれる仕組みになってるの。

インディ版「Lemonade」ってことですね。
その通り!

PINS are going on a tour. Why don't you go and watch them at one of these dates here

Credits


Text Matthew Whitehouse
Photography Bex Wade
Translation Shinsuke Kuriyama at WORDSBERG Inc.

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