LCF MA AW17:ロマンチシズムと機能性が出会う場所

ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションが、生徒たちによるコレクションを発表した。未来的な生地でクラシックなシェイプを作るなど、ファッション界の未来のヴィジョンが見られるコレクションとなった。

by Felix Petty
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11 January 2017, 10:02am

Soo Jin Cho fall/winter 17

メンズ・ロンドン・ファッションウィークあらため「ロンドン・ファッションウィーク・メン」が幕を切った。初日の朝、ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションの生徒たちによるショー『LCF MA』が開催され、9人の"デザイナーの卵"が作品を発表した。オープニングを飾ったのは、修道女の服のようなシェイプのスーツだった。これはSoo Jin Choによるもの。普通のスーツだが、ただ肩から首の後ろへと描かれるべきトップラインが、頭をすっぽりと包むようデザインされている。Soo Jin Choの作品は、ゆるやかなドレープが美しいパンツにどこか宗教的ニュアンスが香るドレスや、古典的装束の雰囲気漂うブレザーなど、特定のテーマを扱っている。この日、LCF MAの生徒たちに与えられたお題は「ロマンチシズムと機能性」——ほとんどの作品が、そのいずれかに分類される結果となった。

Changxi Shao autumn/winter 17

Changxi Shaoの作品は機能性を追求した世界観を前面に押し出していた。ダウンと化繊というコンビネーションや、オレンジ、ナチュラル・グリーン、そしてグレーといった配色など、ワークウェアに発想を得たアイテムにはレトロ・フューチャーが香った。フードを被ったモデルがランウェイを歩くなど、「保護」と「着心地の良さ」に焦点を当てたコレクションという印象。それとは対照的な世界観を打ち出したのがJooin Yangで、テーラリングにはカスタマイズや付け替えが可能で連動するセパレートが用いられていた。

Jooin Yang autumn/winter 17

Peng TaiとWentao Shiはいずれもマスキュリニティ(男性性)をロマンチックで詩的な世界に表現した。デリケートに、そしてソフトに服をまとった男性モデルたちは、まるでおとぎ話から飛び出してきたかのようだった。Shu Yaoもまた、独自のパターン・カッティングのテクニックを用いてふっくらとしたアウターを作り出し、先述のふたり同様、ソフトな印象を残す、優しいそよ風のようなコレクションを生み出した。

Peng Tai autumn/winter 17

一方のTak Leeは、キャスケット帽や大きなシルエットなど、1930年代を彷彿とさせるヴィジョンを打ち出した。しかし、今季LCF MAショーでもっとも際立った世界観を見せたのは、Chang ZhangとZhenzhao Guoのふたりだった。いずれも未来的な生地と加工、テクニックを用いて、シンプリシティを極めたアイデアとヴィジョンを表現していた。Chang Zhangが大小のギンガムチェックをミックスしたスタイルは『不思議の国のアリス』の世界観で、ともすれば駄作にもなり得たが、デザイナーの力で見事な完成度を見せた。Zhenzhao Guoもまた、大胆なカラーと大胆なカット、そして異素材を巧みに使い、完成された世界観を打ち出していた。

Shu Yao autumn/winter 17

Tak Lee autumn/winter 17

Chang Zhang autumn/winter 17

Zhenhao Guo autumn/winter 17

Credits


Text Felix Petty
Translation Shinsuke Kuriyama at WORDSBERG Inc.

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