東京コレクションスローバッグ:DISCOVERED 

東京コレクションのランウェイを振り返るシリーズ。旅をして男は強く優しく成長する。DISCOVEREDの『スタンドバイミー』的ストリートウェアは、私たちを物語の中へ引き込む。

by Tomomi Hata
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28 April 2016, 1:30pm

木村多津也と吉田早苗のデュオによるDISCOVERED。「Off-Beat:型にはまらない」をテーマとした16-17年秋冬コレクションでは、昨シーズン好評だったやんちゃで野望にあふれギラギラした青年が少しずつ大人に成長していく物語を通して、ダイナミックなストリートウェアを提案した。コレクションはDr.Dogの名曲とともに進行する。まず、真実はときに残酷なこともあると歌った『The Truth』。重めのシルエットと黒やグレイを基調にしたカラーリングが、挫折を味わった主人公の気持ちを表しているかのよう。モデルの歩くペースも心なしかスローだ。続いて恋に破れた男の気持ちを歌った『Broken Heart』。現実が直視できない青年は旅へ。荒ぶる行程を表現する長く使いこんだような切りっぱなしのデザイン、ウールのジャケットのほつれ、しわしわのラフな仕上がりは、職人が1点ずつ洗いにかけることで生まれるこだわりの縮じゅう加工。クライミングやトレッキングといったラフな道のりを経験してきたかのような雰囲気を纏う。オリエンタル柄のジャガードニットや、リーンなシルエットのマオカラースーツなど、異国情緒を感じさせるアイテムも登場する。アウトドアシーンの定番アウター、MA-1は袖がほっこりニットで温かみのある表情。男旅の相棒ともいえる、マウンテンブーツやバックパック、ブランケットといった、小物まで抜かりなく用意した。パンツのレイヤード、色を効かせたシューレースやベルト、重ね履きしたソックス……。すぐにでも真似したいスタイリングテクニックも見所の一つだ。そしてコレクションを締めくくった『Love』。運命の人に出会ったという曲。思いやりを学んだ青年はラストルックで、ブラックのジャケットとパンツをコーディネイト。精悍な雰囲気が漂う。ミュージシャンやDJにカスタムメイドの衣装を提供してきた2人らしく、一貫性を持ったストーリー展開でショーを締めくくった。

Credits


Text Tomomi Hata
Photography Shoot Kumasaki

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