ギャスパー・ノエのドラッグ・ホラー映画『クライマックス』予告編

エイサップ・ロッキーにも影響を与えた『エンター・ザ・ボイド』や『LOVE 3D』のギャスパー・ノエが、真骨頂ともいえるトリッピーな映画を引っ下げ帰ってきた。

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maj 17 2018, 8:54am

ギャスパー・ノエの作品を観ていると、トリップしている気分になる。エイサップ・ロッキーの「LSD」のMVに影響を与えた『エンター・ザ・ボイド』(2010)では、サイケデリックな一人称のカメラワークが実験的に用いられている。この手法によって主人公が感じる不安や混乱を観客に伝え、(ドラッグの)DMTの幻覚症状で引き起こされる暴力や殺人を身をもって体験させるのだ。ノエは今回、全編フランス語の新作『クライマックス(原題:Climax)』で再び、青春とホラーの興味深い交錯を探求している。

予告編で描かれているのは、LSDが入ったサングリアをリハーサル中に誤って飲んでしまう舞踊団の団員たち。彼らは恐ろしいトリップを体験することとなった一人の子どもを、クローゼットの中に閉じ込めてしまう。

映画批評家たちは本作を、ギャスパー・ノエにとって1998年に『カノン』でデビューして以来、最も力強い作品だと評している。「本作は、狂気に満ちた絶望感への恐怖の凋落を、スペクタクルな場面を挿話的に次々と組み込むことで見事に描いている」と『Guardian』誌はカンヌ国際映画祭でプレミア上映された『クライマックス』を評している。『クライマックス』は、「ドラッグ・ホラー」と称したくなるようなまったく新しいジャンル映画にも思えてくる(『レクイエム・フォー・ドリーム』を頭に浮かべて観てほしい)。
『クライマックス』は、オスカーの常連になりつつあるA24によって配給される。

This article originally appeared on i-D US.