Image courtesy of Lauren Tsai

ローレン・サイが選ぶ、創作のヒントを与えてくれるプレイリスト

俳優、アーティスト、モデルとして多方面で活躍するローレン・サイにインタビュー。

by Frankie Dunn
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25 August 2021, 11:17pm

Image courtesy of Lauren Tsai

今から1ヶ月ほど前、Netflix映画『モキシー ~私たちのムーブメント~』のプロモーション活動を終え、アーティスト/俳優のローレン・サイはロサンゼルスを発った。「それからずっと、家と呼べる場所はないんです」と23歳の彼女は打ち明ける。「でも、すごくいい気分」

幼少期はマサチューセッツで過ごし、その後ハワイへと引っ越す。ハワイは「いろんなものの見た目が大好き」な場所だという。今は次の俳優業へと向かう前の休暇中で、絵を描いたり音楽を聴いたりしながら過ごしている。

「今年はだいぶ気持ちが軽くなりました」とローレンはいう。「プレッシャーもかなり減った。特に何もせずに日々を過ごすのは、初めてのような気がします。でも、気が滅入るようなことはなく、自分自身を大切にして、何も期待もせずにこの瞬間を心から楽しみたいと思える。今までよりずっと、世界とのつながりを感じられるようになりました」

2017年のNetflixリアリティ番組『テラスハウス Aloha State』でローレンを知ったひとには、特に意外でもないだろうが(本番組中で、彼女は初めてアーティストになりたいという夢を打ち明けた)、彼女にはこの先多くのクリエイティブプロジェクトが待ち受けている。8月7日からサンタモニカのRichard Heller Galleryで行われる〈My Sweet Doppelgänger〉展に参加し、そのためにワクワクするような作品を準備しているという。

「自分の物語を紙に描き起こす作業をしていました」とローレン。「その物語はここ何年かずっと頭の中に浮かんでいたので、それを描いてみたらどんなものが出来上がるのか、楽しみでもあるし不安でもあります」

ローレンの作品には、神話に出てくるような不思議な生き物が暮らす世界に、人形のような人物が描かれる、奇妙で美しい風景が多く登場する。唯一無二の世界観だ。

そんな魔法のような世界を生み出すためのサウンドトラックとは、一体どんなものなのだろう。今回i-Dは、ローレンに創作のためのプレイリストの制作を依頼。再生ボタンを押して、下のインタビューを読みながら、彼女の世界を生み出す音楽を堪能しよう。

──こんにちは、ローレン! i-Dのために作ってくれたプレイリストについて教えてください。

最近絵を描くときやドライブしているときに聴いている曲を集めました。最初はテーマを決めたり、曲ごとに感情の流れを表現しようと思ったんですが、結局は最近の自分の気分をよく表している曲を並べたリストになりました。

──特にお気に入りの1曲は? 

今ハマってるのはtricot! 聴いていると懐かしい気分になるし、未来に向かう気力が湧いてきます。それからSPACE ARTも大好き。最近は映画のサウンドトラックを中心に、70年代や80年代のフランスの音楽をよく聴いています。

──どうやって創作に集中できる環境をつくっていますか? 具体的にどんな場所なのか、音や雰囲気についても教えてください。

 基本的にはひとりで作業するのが好きですが、特にカフェで人に囲まれているとはかどる気がします。ロックダウン中ずっとその環境が恋しかったので、最近はカフェで作業することが多いです。今はまた旅行中なので、iPad、ノート、スケッチブック、ヘッドフォンが手放せません。普段は家のデスクで作業しますが、今は倉庫にしまってあります。家のデスクが恋しいな。無い物ねだりばかりですね(笑)デスクで自分が集めたものに囲まれていると落ち着くんです。

──創作に行き詰まったら、何にインスピレーションを求めますか?

ほとんどは過去ですね。自分の中で処理し切れていないもの、もう一度考え直したいものを掘り起こします。大切なのは、心のおもむくままに自由になること。決めつけは禁物。真実はいつもそこにあります。

──アーティストとしての仕事に加え、俳優やモデルとしても活動されています。他の仕事が作品に影響を与えることや、その反対もありますか?

モデルとしていろんな場所を訪れ、いろんな状況に身を置いたことで、自分がどういう人間なのか多くのことを知りました。もし別の道を歩んでいたら今の自分はいなかったし、今みたいな活動もできなかったはず。ここロサンゼルスでの俳優業や、他のアーティストの存在のおかげで、アーティストとしての自分に対する見方が広がりました。媒体は何であれ、みんなが自分の世界に飛び込んでいく姿を見て、自分がつくりたい究極のものへと向かっていく能力が自分にもあると信じられた。目指すものがはっきり見えるときも、ぼんやりとした感覚しかないときもありますが、それはすべて生きているという実感を与えてくれます。

──創作についての知識や、クリエイティブ業界全般で働くうえで、キャリアを始めた当時に知っておきたかったことは?

あらゆるものに全力投球すること。たとえ興味のない仕事や、お金のため、もしくは次に進むためのステップとしか思えないプロジェクトだとしても。どの仕事も、それが届くひとに自分はどういう人間かを示すチャンスなんです。もっと力を入れておけばよかった、もっと自分の意見を出せばよかった、と後悔しているプロジェクトはたくさんあります。それから、わたしはただの暇つぶしで作品をつくることがよくあります。特に自分の心を打つような作品ができるわけでもないんですが、どんなものでも、自分がつくりたいと思ったものはつくる価値があると思っています。それがびっくりするような物事へと導いてくれることもあるはず。

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