イラン人女性がスカーフを取った写真をInstagramにアップし逮捕

「非道徳的でイスラム文化に反する、秩序を乱す行為」として、イラン当局はソーシャルメディアでのモデルの取り締まりを強化。8人の女性を逮捕した。

by Hannah Ongley
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24 May 2016, 1:35pm

ニューヨークでは、女性の体が現実世界よりもInstagramで厳しい検閲にあっている。一方、イランでは1979年のイスラム革命以後、女性は公共の場で髪を隠すことが法律で義務化されている。そして現在、この取り締まりがサイバースペースにまで及び始めている。スカーフで頭を覆っていない姿をInstagramにアップした女性が、当局の取り締まりの対象となり逮捕されたのだ。今回逮捕されたのは「イスラム文化が重きを置く家族という基盤、そして道徳観を脅かす」として当局が検閲対象とした170人の中の8人だったと『Times of Israel』紙は報じている。この170人には、写真家やメイクアップアーティスト59人のほか、モデル58人、ファッションデザイナーや販売店マネージャー51人、そして2つの特別公共団体が含まれていた。

ジャヴァード・ババエイ法廷検察官は、国営放送の番組でイラン国内からInstagramにアップされる投稿全体の約20%はモデルエージェンシーが関与していると話している。また、今回逮捕された8人は「非道徳的で、イスラム文化に反する、秩序を著しく乱す行為」を行なったと逮捕理由を説明し、当局の調査対象となり警告を受けただけで済んだ女性たちも多数いたと明かした。「警告を受けて態度を改めた女性たちは起訴を免れましたが、29人中8人は逮捕処分となりました」と同氏は言う。このうち数人は、法的措置を免れた後に、強要されて公的に謝罪をしている。

「サイバースペースを除菌していくのが私たちの目的です」と、イラン国内でサイバー犯罪を撲滅するべく調査を行なっている組織 Centre for Surveying and Combating Organized Cyber Crimesの広報担当モスタファ・アリザデーは話す。「我々はこの計画を2013年、Facebookで実施し、今回はInstagramで行いました」。Facebook、Twitter、YouTubeはいずれもイラン国内でブロックされている。Instagramはイラン国民が接続できる数少ない人気ソーシャルメディアであっただけでなく、一部のユーザーにとっては貴重な収入源だった。人気モデルたちは月額平均1億リアール(約37万円)の収入を得ていたと、テヘランのある検察官は関係者の証言を明かしている。

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Text Hannah Ongley
Photography Faizal Riza Mohd Raf via Flickr
Translation Shinsuke Kuriyama at WORDSBERG Inc.

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