トム・フォード期のGucciに学べ! 90年代のセクシースタイル

Gucciのトム・フォード時代から学ぶスタイルの数々。

|
sep 14 2018, 6:42am

Images via Twitter

1990年、米国からミラノに移住したトム・フォードは、当時業績不振に陥っていたGucciのデザイナーに加わった。この著名なレザーブランドは、1980年代、大幅に売り上げを落とし、ブランドの全面的な見直しを図っていた。この期間のGucciは、グッチ一族のお家騒動をはじめ、ライターやキーホルダーなどのセカンドラインを発表して自らのイメージを損なうなど、失態を繰り返していた。(もし今のGucciがライターを販売するとしたら、いくらになるだろう?)

当時、トム・フォードは、Perry Ellisのマーク・ジェイコブスのもとで働いていた。その後、Gucciが新たに力を入れ始めた女性の既製服のチーフデザイナーに登用される。イタリアのファッションプレスの大半は、自国の由緒あるブランドに米国人が参入したことを喜ばなかった。しかしフォードは、批評家が間違っていたと証明するかのように、わずか数ヶ月で、店舗のデザインからフレグランスまでを手がけるようになり、1994年には、ブランド全体のクリエイティブディレクターに就任した。

フォードは、初めて手がけた1995年春夏コレクションで、Gucciのイメージを一新し、90年代のファッションに劇的な変化をもたらした。ボタンを外したサテンシャツにベルベットのローライズパンツを合わせ、宝石のような色使いで、斬新かつ魅惑的なセックスアピールを表現した。同時に、Gucciグループ(現ケリング)の新CEOは、ブランドイメージを損なっていたライセンス契約、フランチャイズ、低価格路線をとりやめた。その結果、同ブランドの利益は、1994年から翌年にかけて90%増加。90年代にもっとも人気を博したブランドといっても差し支えないだろう。

Gucciは現在もトップに君臨し続けている。フォードの後を継いだフリーダ・ジャンニーニは、フォード参入前のブランド初期のアイコニックな柄や形をよみがえらせ、一か八かの賭けに出た。その頃には、自身の伝統に立ち返ることができるほど、Gucciの評判は回復していたのだ。フォードの鮮烈な色使いやダークな要素を受け継いだジャンニーニの退任後、アレッサンドロ・ミケーレの時代が到来し、私たちにとって馴染み深い、大胆でデコラティブな現在のスタイルが生まれた。

しかし現在、ミケーレはトム・フォード期へのオマージュを捧げているいっぽう、当時のあからさまなセックスアピールはほぼアーカイブに残るのみで、キッチュでバロック風の要素がメインになっている。キム・カーダシアンもInstagramにアップした、90年代のGucciのビンテージTバック(メトロポリタン美術館に収蔵されるほどアイコニックなアイテム)をはじめ、トム・フォードが活躍したGucci全盛期を振り返り、復活するべきスタイルを紹介する。

靴ひものチョーカー
ケイト・モスが首に巻いた、非実用的で長すぎるレザーの靴ひも。引きずってしまうので、歩行の邪魔になるかもしれない。

多種多様なカットアウト
カットアウトからのぞくゴールドのボディジュエリーはTバックの一部。

マレットヘア
しばしば非難の的になるマレットヘアは、ハイファッションという隔絶された世界には、めったに登場しない。バズカット、ボブ、ボウルカットがもてはやされる業界で、あえてマレットヘアを起用する勇敢なデザイナーは、おそらくフォードだけだろう。では、反体制勢力が台頭する2018年にふさわしいヘアスタイルは何だろう。ニヒルな時代にはニヒルな髪型が必要だ。

男性用Gストリング
このコレクションから20年経った今も、私たちはGストリングが男性のあいだでトレンドになる日を待ち続けている。ブーツや腕時計と合わせて世界に挑もう。

手錠
現在の世界情勢をふまえると、一流デザイナーの手錠を〈復活すべきアイテム〉に加えるのは少し無神経かもしれない。しかしこの手錠には、永遠に語り継がれるだろう、90年代イタリアのファッション業界における、とてつもなくドラマティックで不名誉な裏話がある。フォードがこの手錠を制作した1998年、Gucciの創業者グッチオ・グッチの孫の妻、パトリツィア・レッジアーニが、夫殺害のかどで実刑判決を受けたのだ。

はだけたシャツ
ある程度の自信は必要でも、比較的挑戦しやすいトレンド。フォードは洗練されたエレガントなサテンシャツを選び、オフィスコードからはずれない程度にボタンをあけた。デニムジャケットの着こなしも参考にして。

臨時教員風のメガネ
縁なしメガネは多くの秘密を隠している。タートルネックを合わせてTバックを忍ばせたら、セクシーな臨時教員スタイルの完成だ。

VMAのマドンナ
MTVビデオ・ミュージック・アワードに出席したマドンナは、フォードによる1995年春夏コレクションのモデルそのままのコーディネートで現れた。現代の基準からすると控えめに見えるかもしれないが、シンプルなローライズパンツと見せブラは、当時大きな話題を呼び、新生Gucciの名声をさらに広めることとなった。

ヒップの谷間
現実離れした未知の領域。ファッション業界における最大の反乱。

これを避けては通れない
挑戦するときは慎重に。

read more

This article originally appeared on i-D UK.