ウェス・アンダーソン監督『フレンチ・ディスパッチ』の新ヴィジュアルが公開
豪華キャストが演じる登場人物にフォーカスした12枚のポスターが公開された。

Disney
確かな審美眼と巧みなストーリーテリングで知られるウェス・アンダーソン監督。作品を観れば、その実力は明らかだ。観客を魅了するシナリオが、独特の色合いや構図によって具現化する。最新作『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』も同様だ。2018年のストップモーションアニメ『犬ヶ島』以来となる本作の舞台は、フランスの魅惑的な街にある、米国の新聞社のヨーロッパ支局。もちろん、今回もそうそうたる豪華キャストが集結した。あまりに多くの名優が一堂に会したため、ポスターが12枚も必要だったほどだ。
これらのポスターは、ウェス・アンダーソン監督の世界観に沿いつつも、これまでに発表されているイラストのポスターよりも遊び心に富んだデザインで、大物スターが演じるキャラクターの背景を垣間見ることができる。
ビル・マーレイ演じる『ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』の編集者アーサー・ハウィツァー・ジュニアは、故郷カンザスの地図の前に立っている。フランシス・マクドーマンド扮する、アンニュイ・スー・ブラーゼイ(Ennui-sur-Blasé)の学生運動を取材するジャーナリスト、ルシンダ・クレメンツの背景は、走り書きやメモでいっぱいのピンクの声明文だ。
さらに、我らがキング/クイーンのティモシー・シャラメとリナ・クードリがそれぞれ演じたゼフィレッリとジュリエットの背景は、前述の学生運動を率いる悲運の恋人たちのイラストと〈私たちに自由を与えよ〉というスローガンが描かれたビラになっている。
これは、i-Dが独占で入手した12枚のポスターのうちの4枚だ。本作が映画祭での先行上映で絶賛を浴びた後、10月22日の全米公開に先立って公開されたものだ。最初に上映されたのは7月のカンヌ国際映画祭で、i-Dの記事でも「今年のベスト映画のひとつ」として紹介した。
以下、過去記事より抜粋。
「本作はある意味、ウェス・アンダーソン史上最も壮大な作品にも感じられる。野心的かつ広大で、一歩間違えれば危うい要素も少なくない。しかし、それでも彼は確固たる意志を貫き、揺るぎない信念で、自らの物語に焦点を合わせ続けた。騒がしく、愉快で活気に満ちた本作は、ジャーナリズムも正しく活用さえすれば、真のアートになりうるという可能性を示すラブレターであり、実に特別な作品だ」
『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』は2022年日本公開予定。












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