多様性と解放:音楽フェスは社会を変えるか? ポーランド篇「アンサウンド」

世界の知られざる音楽フェスを紹介していくシリーズ第二弾は、ポーランドの〈Unsound(アンサウンド)〉。日本ではほとんど知られていない、この特別なフェスティバルの魅力と楽しみ方を紹介する。

by Yuko Asanuma
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01 October 2020, 11:00pm

フィジカルな音楽フェスティバルがほぼ全て中止になった2020年。それを紹介する記事シリーズも単なる「楽しかった頃」のノスタルジアになってしまいそうだったので、第一回の「サトゥナリア」で止まってしまっていた。現在もアーティストや(筆者を含む)音楽、イベント関係者は日本のみならず、世界的に苦境に立たされており、全く見通しは立ってない。

新型コロナウイルスは現代社会の私たちのこれまでの生活習慣や社会システムに多くの反省と見直しを迫っている。そして目の前の社会も世界情勢は刻々と変容している。そんな中、なぜ音楽フェスティバルの記事を書く必要があるのか。それはパンデミック後の世界のビジョンを描く上で、ヒントを与えてくれると思うからだ。

実際に、今回紹介するUnsoundからたくさんのことを学んできたし、貴重な体験をさせてもらってきた。様々なフェスティバルに行ってきた筆者が、最も足を運んでいるフェスティバルであり、初めて参加した2010年以来、日本での仕事のため行けなかった2014年以外は、毎年必ず行っている、私は世界で一番優れていると思うフェスティバルだ。毎年、私の場合はUnsoundで1年分のインスピレーションと人脈と希望を得ていると言っても過言ではない。だいたい10月の2週目にポーランドのクラクフで2003年から開催されており、今年で17回目を数える。

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Photography Courtesy of Unsound Festival

Unsoundは複数の会場を使って行われる都市型のフェスティバルだ。開催地のクラクフは、旧市街が世界遺産になっている美しい観光地で、日本で言えば京都のような街。ポーランドで最も訪問者数が多い史跡であるアウシュヴィッツ強制収容所から最寄りの都市でもあるので、アウシュヴィッツを訪れるためにクラクフに寄る人も多い。Unsoundは市内中心部(たまに市外や郊外)の点在するロケーションを会場とする。既存のコンサート会場やクラブも含まれるが、植物園や映画館、博物館やシナゴーグ、廃墟もあれば豪華な公立劇場もある。音楽フェスというよりは、日本の地方都市で開催されている「芸術祭」に近い。

開催期間は約1週間。初日の日曜日には会期を通して公開されるエキシビションやインスタレーションのオープニングがあり、日中は映画の上映やパネル・ディスカッション、アーティスト・プレゼンテーション、ワークショップなどがあり、夕方にオープニング・ライブがあり、深夜にオープニング・パーティーが催される。翌日の月曜日から木曜日までは、午前中にアンビエントなどの無料コンサートがあり、午後はトーク・プログラムが4〜5本と映画上映が1回、夕方にコンサートが1つか2つ、深夜は小規模なオールナイト・イベントがあったりなかったりで、木曜の深夜からはフルスロットルな屋内レイヴが開かれ、それが月曜の朝まで繰り返される。金〜日曜日も午後のトークと夕方のライブもある。

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Photography Courtesy of Unsound Festival

これらすべて参加するには相当な体力と集中力を要するが、不可能ではない。Unsoundの特徴のひとつは、ほとんどプログラムの重複がないところだ。日本円で約15,000円のフェスティバル・パスを購入すれば、ほぼすべてのプログラムに参加できる(一部、定員の限られている会場などのプログラムは限定チケットを別途購入しなければいけないものもある)。週末のみのパスや、個別プログラムのチケットもある。ポーランドは元々日本や西ヨーロッパと比較すると物価が安いので、すべてが非常に手頃なのもありがたい。これは滞在先のホテルや、市内のレストラン、会場のドリンク代などについても同じだが、ポーランドの中ではクラクフが最も物価の高い街だという。

フェスティバルの入場料が抑えられているのは、運営資金の大部分をクラクフ市、ポーランド文化庁、欧州委員会、ドイツ文化センターといった公的機関からの助成金でまかなっていることが大きい。世界各地からアーティストやパネリストといった多数の出演者が招聘され、会場も多数あるのでプロダクションにも相当な資金を要するはずだが、それを地元の人を含め参加者に安価に提供しているわけである。トークや一部の展示やコンサートなどは入場無料となっている。おまけに毎年販売されるオリジナル・グッズのセンスもいい。

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Photography Courtesy of Unsound Festival

運営費のほとんどが公的資金に支えられているので、その内容が社会に貢献する文化的価値が高いことを証明し続け、非常に面倒な事務手続きを大量にこなさなければならないが、収益を出すプレッシャーからは解放される。ヨーロッパの非大衆的な音楽フェスティバルの多くはこのように運営されている。集客のために有名ヘッドライナーを揃える必要はなく、ビジョンや美学、コミュニティ意識に基づいた真の「キュレーション」が実現できる。

その意味から、このフェスティバルは商業イベントとは一線を画す文化事業の側面が強い。文化事業というと真面目で堅苦しく保守的なイメージがつきまとうが、Unsoundはむしろ超エッジーでラディカルである(それはこれまでのラインナップを見てもらえれば分かると思う)。世界的な潮流から漏れず、近年保守化・右傾化が進んでいるポーランドだが、Unsoundは常にフェミニストでLGBTQ支援で反レイシズムで反ネオリベラリズムな姿勢を貫いている。慣習や既成概念に真っ向から挑戦するような表現もアートであり、文化であると認めさせることができるかどうか、そのギリギリの線をUnsoundは毎年少しずつ押し広げていく試みであると捉えることもできる。

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Photography Courtesy of Unsound Festival

またUnsoundは確実に進化・深化してきているが、収益増加のためにむやみに規模を拡大するようなことはしない。年々人気は高まりパスやチケットが売り切れるのも早くなっているが、ここ数年会場の規模は変えていない。主催者はこれ以上規模を拡大することは考えていないという。私も実際に参加していて、これ以上大きくなると、これまで保たれてきた合宿のような親密さが失われてしまうだろうと感じる。主催者は、この親密さがUnsoundの魅力であることをよく分かっているのだ。現在、期間中のべの参加者は3万人ほどで、コンサートはだいたい数百人規模、週末のクラブ・イベントが一晩あたり2、3千人ほどの規模である。

魅力その1:ロケーション

先にクラクフという街自体が魅力的で人気の観光地であることには触れたが、Unsoundの魅力は、この街の特徴を生かしているところだ。無料で配布されているプログラム冊子の地図を見ながら、ほとんどは徒歩圏内の様々な会場を訪れることで、クラクフの街を自然と探検できるようになっている。中心の旧市街やユダヤ人地区の美しい街並みはもちろんのこと、普通は行かないであろう工業地帯の倉庫跡や工場跡、郊外の廃校などで、非凡なパフォーマンスが体験できたりする。これまでだと例えば、ユダヤ人地区のシナゴーグで行われたDemdike StareのA/Vショーや、世界遺産にもなっている13世紀の岩塩坑「ヴィエリチカ」で行われた、Burialらしき(真偽は未だ不明!)謎の人物が出演したコンサート、都市工学博物館(車両基地跡)でのドローンメタル・バンドEarthのライブ、大型映画館で行われたRobert HenkeのレーザーA/Vショーのプレミア公演などが思い出される。

なかでもメインとなる会場が三つある。ひとつ目は旧市街の中央広場のすぐ脇にある博物館の施設内に設置されるメイン・オフィス兼チケット・オフィスで、その一角の広間が日中のトークの会場になる。アーティストやプレスの受付、グッズや書籍、アーティストの物販コーナーもある。ふたつ目は日本美術技術博物館「マンガ」館。この館内の視聴覚ホールは、平日のコンサートが連日行われる、最も音がいい会場だ。三つ目は、Hotel Forumという廃ホテル。私が初めて行った2010年に初めて会場として使用され、その当時は本当にただの長年放置された廃墟だった。クラクフにはUnsound参加者を全員収容できるような、深夜営業の大型クラブはない。10月はかなり寒いので、野外という選択肢もない。そこで旧市街から川を挟んで少し離れた場所にあるこの廃ホテルはぴったりだったのだ。それ以後、週末のクラブ・イベントは毎年このホテルの宴会場で行われるようになり、いつの間にかカフェやショップも館内にできて、現在では通年でカンファレンス/イベント施設として使用されるようになった。

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イベント施設に生まれ変わったHotel Forum。 Photography Courtesy of Unsound Festival

魅力その2:攻めのキュレーション

Unsoundの魅力はラインナップではない、キュレーションである。Unsoundは毎年、その時々の社会的・文化的な潮流や問題意識を踏まえた、一語のテーマを掲げる。例えば今年は「Intermission(中断/休止)」で、昨年は「Solidarity(連帯)」だった。プログラムはこのテーマに沿って組まれている。

実は、私は参加する前にざっとしかラインナップを確認しない。誰か見たいアーティストがいるから行くのではなく、Unsoundが今年は何を見せてくれるのか見にいくつもりで参加している。ラインナップを確認したところで、いつも1/3くらいは知らない名前が並んでいる。その知らない部分にワクワクする。そして、毎年必ず知らなかった何組かにぶっ飛ばされる。インドネシアのSenyawa、フィラデルフィアのMoor Mother、ジャマイカのEquiknoxx、ポーランドのBNNT、シカゴのTeklife勢、ウガンダのNyege Nyyege Tapes勢、パレスチナのMuqata’aを初めて体験したのはこのフェスティバルである。すでに何度も見たことがある出演者も、新たなプロジェクトをお披露目したり、初のコラボレーションに挑んだりする。いわゆる「ワールドミュージック」のフェスティバルではなく、決してエキゾチズムからではない、最新鋭のオリジナルな表現を追求するアーティストを世界各地からだから招聘しているので、相当な「玄人」でも毎回大発見がある、それがUnsoundだ。

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Photography Courtesy of Unsound Festival
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2019年のポスター。UnsoundはLGBTQや無所属のアーティストのほか、犬やエイリアンにも「連帯」を示す

事実、音楽媒体の編集者、他のフェスティバルのディレクターやイベント・プロモーター、クラブのブッカー、ブッキング・エージェントなども大勢やって来る。より商業化・巨大化したバルセロナの〈Sónar〉やアムステルダムの〈Amsterdam Dance Event〉のような、業界人たちの「ネットワーキング」を目的としたものではなく、純粋に音楽的・芸術的・知的な刺激を受けるために集まってくる。だから、こういう人たちに会っても、仕事の本音トークはあっても、営業活動のようなものはない。みんながオーディエンスとして楽しんでいる雰囲気なのだ。もちろん、ただ楽しむだけでなく、その中で次に自分のクラブやフェスティバルにブッキングしたいアーティストと出会ったり、自分の媒体でフィーチャーすべき人を発見したりする。結果的に、これから「来る」アーティストの見本市のような役割も果たしている。

音楽フェスティバルには、現実社会の煩わしさやストレスから解放されるための、逃避の場としての側面がある。嫌なことを忘れ、明日への英気を養うのも重要なことだ。プログラムの一部、週末の深夜はまさにその機能を果たす「パーティー」であり、特に小難しい説明などはせず、一般的に人気・話題のDJやライブアクトも出演し、目白押しに夜通しパフォーマンスする。地元の若者の多くは、だいたいこれを楽しみにしてやってくる。

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Photography Courtesy of Unsound Festival

しかし、Unsoundの真骨頂は平日のプログラムにあると言っていい。それらは逃避ではなく、現実世界に様々な角度から向き合う内容になっている。思慮深いテーマに合わせて選ばれた映画や、多彩なバックグラウンドを持つ多様な立場のパネリストによるディスカッション、単なるエンターテイメントには終わらないパフォーマンスや展示を通じて、実に様々な意見や問題提起に触れられるのだ。2019年のテーマ「Solidarity(連帯)」は、ポーランドにおいては特別な意味を持つ言葉。戦後のソ連共産主義体制下からポーランドを民主化に導いた労働組合の名称でもあるからだ。それを踏まえて、「今日における連帯とは何か?」を問うことを目的としていた。

今年Speaker Musicとして発表したアルバムが話題になった黒人アーティストDeForrest Brown Jr.による「黒人カウンター・カルチャー」、ベラルーシのレイヴ・プロモーター兼アーティストによる「音楽と社会変革」のプレゼンテーション、南米、アフリカ、東南アジアなどの非西洋圏の音楽関係者による「脱コロニアリズムのエレクトロニック・ミュージック」のディスカッションなど……こうした内容について、一緒に参加した友人やたまたま知り合った人と、自分の感想や意見を述べ合い刺激を受ける。そして、各々が自分の場所へと戻り、受けたインスピレーションやアイディアを自分の活動に生かしていく。それは決して一方的に教えられるのではなく、異文化交流と多様性の中から何を学び取るかは自由だ。

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Photography Courtesy of Unsound Festival

魅力その3:相互リスペクトとセーフ・スペース

人種も国籍も年代もジェンダーも実に様々な人が集う上に、公共性の高い開かれたフェスティバルであるため、Unsoundは会場で差別やハラスメントで嫌な思いや危険に遭う人がでないように様々な工夫を凝らしている。

威圧感のあるセキュリティーは各会場の出入り口とステージ前をのぞいてほとんどおらず、代わりにフレンドリーな運営スタッフやボランティアが各会場の入り口付近にいる。昨年からはMutual Respect(相互尊重)チームという、フェスティバル内の安全性を高めるための専門チームが組織され、参加者には不快な体験をしたり、そのような状況に遭遇した場合は気軽に相談するよう促している。

「Mutual Respectの原則」として、Unsoundは以下のステートメントを掲げている。

Unsoundは世界中の人々が集う場所です。それは私たちにとってとても重要なことです。

すべてのイベントで、誰もが安心して自由に自分を表現できること。

誰もが他の人を尊重すること。

特に女性や異なる性的指向、アイデンティティ、ジェンダーを持つ人々、トランスやノンバイナリーの人々、障害を持つ人々、あらゆる民族的背景を持つ人々を含む、誰もが差別や暴力を受けずにフェスティバルを楽しむことができること。

覚えておいてください。

このフェスティバルであなたは一人ではありません。どのイベントにもMutual Respectチームのメンバーがいて、必要に応じてあなたを助けるように訓練されています。

もし誰かがあなたの尊厳や安心感を言葉、視覚、身体的に侵害したり、気分が悪くなったりしたら、Mutual Respectチームに相談してください。

他の人に対して不適切な振る舞いをしている人、安心感を脅かしている人、攻撃的な人を見かけたら、Mutual Respectチームに知らせてください。

体調が優れない人がいたり、気にかかる行動をしているのを見かけたら、Mutual Respectチームに知らせてください。

オールナイトのイベントは非常に疲れます。体調管理には十分に気をつけて、水を飲むことを忘れないようにしましょう。クラクフ水道局の協力により、無料の水がすべての会場で提供されています。

このようなステートメントを読むだけでもかなり安心感が得られるが、チームのメンバーはあらかじめ研修やワークショップを行っているといい、また彼らが学んだことを他のイベントやスペースでも活かせるように、フェスティバル中に参加者向けのワークショップも開いていた。

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Photography Courtesy of Unsound Festival

またUnsoundでは環境への「リスペクト」から、ボトル入りの水を一切販売していない。出演アーティストにはオリジナルの(非プラスチック素材の)水筒が配布され、会場には水道水のピッチャーかタンクが置かれているので、それで各自補給する。ドリンクの販売で利益を上げるのが音楽イベントの常だと思われているが、水道水を飲むことを推奨しているフェスティバルも増えてきている。

このような問題意識はフェスティバル期間外まで広がっている。今年7月末には世界的な黒人差別への抗議運動拡大とその影響を受け、Unsoundは世界各地の黒人音楽関係者による「ブラック・テクノの未来」というオンライン・ディスカッションを配信した。8月初頭には、LGBTQ排除を主張する大統領アンジェイ・デュダの2期目の就任を受け、「ポーランドのLGBTQコミュニティとアートとアクティヴィズム」という当事者によるディスカッションを英語で配信した。

魅力その4:有機的コミュニティ形成と若手の育成

これはオーディエンスにはあまり見えないことだが、Unsoundは若手の育成にも力を入れている。フェスティバルに学生ボランティアを使うのはよくあることだが、驚くのは、出演アーティストのアテンドという、責任をもとなう大役を学生ボランティアにやらせていることだ。担当するアーティストが割り当てられると、そのボランティアは空港からホテル、ホテルからサウンドチェック、出演会場からホテル、最後の見送りまで、滞在中の世話役を一任される。学生はフェスティバルの裏側の流れを一通り学ぶと同時に、外国から来たアーティストと異文化交流することにもなる。

また2019年からは音楽業界で働くことを希望する若者向けに、Unsound LABという有料で事前登録制の期間集中ワークショップをフェスティバルの直前に開催。エージェントやレーベル・オーナー、プロモーター、編集者やライターといった現役のプロによる「授業」が受けられるようになった。受講者はそれを一通り受けてから、実践としてのフェスティバルを体験するという流れになっている。私の友人たちも「講師」としてこれに参加したが、教える方も若者たちから刺激を受けていると話していた。

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Photography Courtesy of Unsound Festival
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Photography Courtesy of Unsound Festival

このように有機的に人が交流し、学び合い、アイディアを交換する仕組みをUnsoundは17年かけて築き上げてきたのだ。音楽フェスティバルは、つかの間のユートピアだけでなく、日々の活動の糧となるアイディアやビジョンを拡散するプラットフォームとなり得る。私の知る限り、これを最も実践しているのがUnsoundである。

Unsound 2020: Intermission

実は私が言い出しっぺとなって2018年に京都で開催したフェスティバル〈MAZEUM〉は、Unsoundをモデルにしたものである。今年また開催したいと思っていたが、それは叶わなかったので、代わりにオンライン開催のUnsoundに少し参加させてもらうことにした。

最終日10月11日(日)日本時間21:00からの配信

MAZEUMは、2018年に京都で開始された、日本のアンダーグラウンド音楽シーンの最もカッティング・エッジな音楽とアートに焦点を当てたフェスティバルです。本配信では、全く異なるバックグラウンドとスタイルを持つMAZEUM選りすぐりの最高峰のパフォーマーたちが、現場のステージではまず見られないであろう形式で、オンラインのパフォーマンス・ショーの創造的な可能性を探ることを目的としています。視聴者は、40分という凝縮された時間の中で、連続したパフォーマンスの予測不可能な連鎖、またはもつれの中を進行することになります。

出演者:山川冬樹、Killer-Bong、コムアイ、マヒトゥ・ザ・ピーポー、小林うてな

東京・下北沢に新しくオープンしたばかりの音楽ヴェニューSpreadの厚意により、会場で事前に収録した独占パフォーマンスをストリーミングでお届けします。

今年のUnsoundはオンライン仕様ですべて無料で視聴できる。オーストラリアのLiquid Architectureチームがキュレーションする「リスニング・マシン」ウェビナーは10月2〜4日の3日間、日本時間20:00から。他にはGQOMやジャージー・クラブのダンス・ワークショップがあったり、日本からMars89、インドネシアからGabber Modus Operandiなどが出演する、台湾のメディア・アート集団NAXS CorpとアーティストMeuko! Meuko!がキュレーションする相当未来的なコンテンツ、Laraajiの「笑いメディテーション」ワークショップなどもある。全スケジュールはこちら

また、今年は書籍とデジタル・アルバムの発表をフェスティバルの一部として企画しており、これを購入することでフェスティバル存続の支援ができる。もうひとつ今年初の試みとして、通常はゲーマー向けのプラットフォーム〈Discord〉で他のオンライン参加者と交流できるコミュニティが作られており、無料で誰でも登録・参加できるので、興味のある方はこちらを覗いてみてほしい。

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