Photos by Anna Betts.

NYの若き気候変動アクティビスト12人のポートレート「倫理、エンパシー、再連帯、協働が必要です」

フォトグラファーのアンナ・ベッツがとらえた、気候変動との闘いの最前線に立つ若者たち。「革新や技術だけで解決できる問題ではなく、知識と熱意が必要です。対話や署名だけで解決できる問題ではなく、倫理、エンパシー、再連帯、協働が必要です」

by Erica Euse; translated by Nozomi Otaki
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22 April 2020, 8:27am

Photos by Anna Betts.

この2年で、気候変動との闘いのために団結する若者が、世界中でかつてなく増えている。抗議運動から法案作成まで、グレタ・トゥーンベリやシエ・バスティダを始めとする十代の若者が先頭に立ち、差し迫った気候危機から地球を救うべく必死に闘っている。

ニューヨーク大学の21歳のフォトグラファー、アンナ・ベッツは、〈Love & Rage: The New Faces of Climate Activism〉と題した卒業プロジェクトで、これらの若きリーダーたちに焦点を当てた。

「去年の9月、気候変動ストライキに参加して、多くの若者に出会いました」とベッツはi-Dに語る。「すごく刺激を受けました」

歴史的な抗議運動のあと、ベッツは〈Extinction Rebellion(通称XR) Youth〉ニューヨーク支部と〈Fridays for Future〉の週次ミーティングに参加した。両者とも若者が主導する国際的な団体で、気候危機への意識を高めるうえで重要な役割を果たしてきた。

この気候正義を求めるムーブメントと、その先頭をひた走る若きリーダーたちの重要性に光を当てるべく、ベッツはアクティビストのポートレートを撮り下ろし、彼らの未来への不安と希望に耳を傾けて、1冊の卒業アルバムにまとめた。

「世代を超えた対話をしたかったんです」とベッツは語る。「みんなにも、9歳の子にできるなら自分にだってできる、と思ってほしい」

ベッツのプロジェクトの被写体となったのは、ニューヨークを拠点とする約40人のアクティビストたち。ゆくゆくはこれらの勇敢なリーダーたちがより大きなプラットフォームを獲得し、作品をみたひとにも行動を起こしてほしい、と彼女は願っている。

「人生において、たとえどんなに小さなことでも行動すれば変化を起こせるんだ、という可能性を提示したいんです」

ベッツが撮影したポートレートとアクティビストたちのステートメントを以下に紹介する。

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アダム 17歳
「初めて気候変動に対する運動に参加したのは、〈Fridays for Future NYC〉と〈XR Youth〉の合同ミーティング。オグレスビー上院議員といっしょに高校代表を務め、生徒たちを9月20日のデモ行進に連れていきました。それ以降、もっと直接的にXR Youthに携わるようになりました。地球と人びとを救うために活動しています」

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エイヴリー 9歳
「6歳のとき、ママといっしょにニューヨークの第三国定住難民の支援を始めました。ママは〈気候難民〉について、それから気候変動と誰も行動を起こしていないせいで、将来もっと難民が増えることになる、と説明してくれました。それを聞いてすごくびっくりしました。難民のなかには私のようにまだ小さな子どももたくさんいて、住む場所をなくしている。それを知ってから、気候変動アクティビティストとして活動しています。私は、私たちみんなの未来のために戦っています。グレタが言ったように、自分の家が火事になっていると思って行動してほしい。子どもたちはそれを理解しています。子どもたちは世界に自分たちの声を届け、行動してもらおうとしているだけなんです」

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ダリアス 15歳
「僕はダリアス・コリン、ニューヨークのブルックリンで活動する15歳の気候正義アクティビストです。2019年3月に初めてストライキに参加したあと、気候危機に対して何の対策もとらない政治家の責任を追求するために、このムーブメントに参加しました。今は9月20日のストライキなど、Fridays for Future NYCの気候変動ストライキを企画しています。あとはExtinction Rebellion Youth NYCにも参加しています。今は気候変動の緊急事態です。今すぐ行動を起こしてください」

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フィオナ 15歳
「Fridays for Futureの活動を通して、気候正義のムーブメントに携わるようになりました。初めてのストライキは2年くらい前で、そこで最高の友人をつくることができ、パワフルな体験をしました。@brown.politicsというアクティビストのアカウントも共同で運営しています。社会正義は、私の生活の大部分を占めるようになりました」

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ルシア 15歳
「気候正義を求める運動を始めたきっかけは、学校と教会で9月20日のストライキを企画したこと。20日のための準備を通して、このムーブメントに変化を起こしてきた多くの若者に出会い、私だって変化を生み出せるんだ、ということに気づきました。気候危機は世界のあらゆる問題と関係しています。私たちみんなに影響する問題なので、これからもXR youthで気候正義のために闘っていくつもりです」

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マルク 15歳
「サンゴ礁が死にかけていると知って、気候変動のムーブメントに参加しました。サンゴの白化現象について、人間がどのようにその原因をつくり出しているかについてのドキュメンタリーを観ました。自分でもリサーチをして、気候変動による変化を元通りにするには2030年までに行動を起こさなければいけない、でないと人間は2050年までに絶滅する、ということを知ったんです。最初にそう聞いたときは信じられない気持ちでいっぱいでした。どうしてそんなことを今まで知らなかったんだろう、これは緊急事態として扱われるべきじゃないのか、って。それが僕が最初に抱いた疑問で、その後でグレタ・トゥーンベリのこと、政府がいかに僕たちを失望させているかを知り、それがきっかけでFridays for Futureに賛同することを決めたんです。それから集会、抗議、ストライキなど、何度も直接行動を起こし、僕だけでなく世界中のすべての子どもたちの未来や、未来の世代を救うために活動してきました。僕はまだ15歳ですが、政府が認めようとしない危機に責任を持って取り組んでいます」

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マーゴット 14歳
「マーゴット、14歳です。去年3月に初めて気候変動ストライキに参加し、それから何度も金曜日にストライキをしてきました。9月20日のストライキの企画に携わり、今はXR youthの福祉委員会の代表になりました。私がストライキをするのは、これからの世代の運命が今の世代によって決まるからです」

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モード 14歳
「モード、14歳です。去年の3月15日のストライキをきっかけに気候変動のムーブメントに参加するようになりました。私にとって、このストライキは、私や友達のような普通の子どもでも、友達や知り合い同士の小さな集まりでも、気候変動のアクティビズムを通して変化を起こせるということを証明してくれました」

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ナタリー 16歳
「2018年春のニューヨークでのカンファレンスに参加してから、気候変動のムーブメントに携わるようになりました。気候危機というのは人権問題なのだと気づいたことで、もっと深く関わるようになりました。特に気候変動の影響を受けやすいのはマイノリティです。例えば、産業廃棄物の処理場はあえて低所得者層が暮らす地域につくられていて、その地域の汚染が深刻化しています。マイノリティの命を守るために気候危機の最前線で闘う若者もいますが、メディアは彼らの声に耳を傾けようとしません。私はアクティビストとしてと彼らと連帯し、彼らの声を広めるために活動し、闘いに加わっています」

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シマ 17歳
「去年の夏、友達に9月20日のストライキを企画するオープンミーティングに誘われました。その前から興味があった問題だったので参加することにしたんです。その結果、予想していたよりもずっと深くこの活動に携わるようになりました。活動すればするほど、気候正義に対する情熱も高まっています」

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ソフィ 16歳
「これまでも社会正義を求める活動を行なってきましたが、去年11月に英国でExtinction Rebellionが発足したときに初めて、気候変動がこれほどの切迫感をもって語られるのを目にしました。若者は気候変動のムーブメントにおいて、注目すべき役割を果たしていると思います。4月には、サンフランシスコでのXR Youth USの立ち上げを手伝いました。それ以来、米国内の支部は50箇所以上に拡大しています。今は米国のコーディネーターやローカルチームのひとりとして、それからグローバルストライキを計画するチームでも活動しています」

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シエ 17歳
「気候変動のアクティビズムに参加したのは、政府が何もせず気候変動を見過ごしているあいだに、私の周りの世界がどんどん変わっていくのを目撃したからです。私はオートミ族の先住民族文化の中で育ちました。つまり、私にとって生きることとは、地球〈から〉搾取するのではなく、地球と〈ともに〉生きることなんです。先住民の人びとの世界観は、地球は私たちにとってかけがえのない星で、だからこそ地球を大切にし、報いなければいけない、というもの。このバランスが保たれていないことを実感したので、私は声を上げることにしたんです。メキシコの故郷は干ばつや洪水に見舞われ、私たちはただ何もできずにいました。ニューヨークに引っ越すと、今度はハリケーン・サンディがロングアイランドを直撃しました。そのとき、このような被害は世界的なもので、特に社会から無視されたコミュニティが大きな被害を受けるということに気づきました。でも、政治家に対してロビー活動をしたり、嘆願書に署名するだけでは不充分で、気候危機についての議論そのものを変える必要がありました。これは数十年先ではなく、今ここで起きている問題です。革新や技術だけで解決できる問題ではなく、知識と熱意が必要です。対話や署名だけで解決できる問題ではなく、倫理、エンパシー、再連帯、協働が必要です。もし地球を大切にし、地球を守るために声を上げるのが気候アクティビストなら、私はこれまでもずっとアクティビストでしたし、みなさんもそうあるべきだと思います」

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This article originally appeared on i-D UK.

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