「女性であること」についての覚書:MØ

スパイス・ガールズへの尽きない熱い思いから、いちいち気にしないことを徐々に学んできた過程まで。デンマークのポップスターMØ(ムー)が「女性であること」についてこれまで学んだすべてを明かす。

by Frankie Dunn
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09 January 2018, 9:11am

私は正しく「女」できてる? あなたと私のやり方の違いは? それってそんなに大事なこと? 「女性として生きること」をめぐる不確かな思いは、ときに誰しも感じるもの。「 Notes On Being A Woman(女性であることについての覚書き)」は、女性であることの意味やそれにまつわる神話について考えるシリーズ。

29歳のカレン・マリー・エルステッドは、おそらくいま世界一有名なデンマーク人のミュージシャンだ。2014年、ディプロがプロデュースした『ノー・マイソロジー・トゥ・フォロー』をチェス・クラブ・レコーズとRCAからリリース。彼女が私たちの元に舞い込んできたその瞬間(トレードマークの髪を振り乱しまくるあの動きと共に)から世界中が夢中になった。それはディプロも同じで、その後もメジャー・レイザー名義の強烈なシングルで彼女と毎年コラボレーションしている。2015年の「Lean On」、そして2016年はジャスティン・ビーバーも加わった「Cold Water」、そして今年の「Get It Right」。

2017年は彼女が新たなクリエイティブ・コラボレーションに乗り出した年だった。チャーリーXCXとの「3am」、カシミア・キャットとの抜群にドリーミーな「9 (After Coachella)」。さらにEP「When I was Young」をサプライズ・リリースした。待望のセカンド・アルバムを聴けるまでの期間を私たちがなんとか乗り切るために、このEPが役立っている。まさにいま現在のメインストリームな世界を席巻している彼女だが、ありふれたピカピカのポップ・プリンセスからは程遠い。最近は90年代のジュリエット・ルイスにインスパイアされたピクシーカットを楽しむカレン・マリー・Øは、氷のようにクールで誰より現実的。MØ×カシミア・キャットの全米「MEØW」ツアーの前に、これまでに女性として人生で経験してきたことについて、彼女の思いを聞いた。

愛とは、隣の枕で眠る肌から漂う温かい香り。見慣れた顔のようで、世界でいちばん心地よい、贈り物みたいな感じ。

女性として生きる上でもっとも大変なことは、人によって違う。私の場合ははるか遠くにちらつく「すべてを手に入れる」という幻想。いろいろな局面で、どれかを選択することは避けられないと思う。もしあなたがすべてを手にしているなら、きっとスーパーヒーロー。秘訣を教えてほしいな。

身体について、今までもらったアドバイスで最良のものは この身体とあの身体を比べてどっちが優れている、なんてことはない。

16 歳の頃は、「男の子たちのうちの一人」になろうとがんばっていた。女性らしさを否定することが強さだと思ってた。そうやって線引きを乱す気分は最高だったけど、すごく大切な事実を見逃していた。私がそんな風にしていたのは、男の子でいる方がいいことで、かっこいいことだと思っていたから。今では自分自身以外の何かになろうなんて思わない。人生で出会ったパワフルな女性たちこそ、私の知るいちばんクールな人たちなの。

「女性であること」についてもっとも多くを教えてくれた映画は『スパイス・ザ・ムービー』か『レディース・アンド・ジェントルマン ザ・ファビュラス・ステインズ』。

年齢を重ねるごとに、自分は女性だと意識することが増えている。子どもの頃とか、20代になってからでさえ、自分が女性だという事実については全然考えなかった。ジェンダーについてはただ何も気にしていなかった。でも今、大人(的なもの)になってみると、自分は女性だと意識することが多くなっているのを感じる。

いちばん幸せなのはステージにいるとき。または付き合いの長い女友達たちとたくさん飲んではしゃいで2時間経ったあたりかな。

「女性であること」について歌ったお気に入りの曲は、エックスレイ・スペックスの「Oh Bondage Up Yours!」。

特に尊敬している女性たちは、キム・ゴードン、ビョーク、ソランジュ、それにダニカ・ローム(訳注・ヴァージニア州議会選で勝利したトランスジェンダーの女性)!

歳を重ねてよかったことは、気にするに値しないようなことをいちいち気にしなくなってきたこと。

歳を重ねることについて聞かされてきた最大のウソは、「ワクワクしたり、成長する機会は若さとともに失われる」。

大人になったと感じることは、ちゃんとフラットウェア(スプーンやフォークなど)を揃えていること。「フラットウェア」という名称を知っていること自体もね。

次にこの連載に登場する女性への質問は:あなたとあなたの母親、それぞれの世代にとって、女性の状況が前進するためのいちばん大きな一歩は何だったと思いますか?

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