写真でみる〈わたしの1ヶ月〉:ロンドン在住の19歳、スカイ・エヴリン

i-Dが募集した作品のなかから、ロンドン在住の19歳、スカイ・エヴリンの作品をご紹介。

by Ryan White; translated by Nozomi Otaki
|
25 May 2021, 12:30pm

i-Dが募集中のフォトシリーズ〈わたしの1ヶ月〉に目を通す醍醐味は、何といっても多くの有望な若いアーティストの作品に出会えることだ。先月、私たちの目に留まったのは、19歳のスカイ・エヴリン(Skye Evelyn)が撮影した、ベッドルームで踊る友人ヒューゴの写真だった。

 このシンプルな写真が印象に残ったのは、今まで私たちが厳選してきた作品の条件を満たしていたからだ。つまり、自然体な姿を捉えた、今この瞬間に真摯に向き合う作品だ。今回はスカイにこの1枚や他の作品について話を聞いた。

 「ヒューゴとは撮影の少し前に知り合ったばかりで、すごく緊張していた」とスカイは語る。「でも、すぐによく聴く音楽のジャンルがかぶっていることがわかって。昔買ったレコードを紹介してくれたときに、彼がPARLIAMENTをかけて、部屋じゅうを踊り回ったんです。それをカメラに収めました」

 下の写真からもわかるように、この撮影はスカイが自らの作品で追求しているものを捉え、「あとから思い出したときに笑顔になれるような時間になった」という。

Hugo.jpg

イタリアとアフリカ系カリブの血を引くスカイは、ロンドンで写真を学ぶ大学2年生(「ほとんど出席してないけどね」)。インスピレーション源は、ナン・ゴールディンやエゴン・シーレの作品だ。写真の世界でよく引き合いに出されるふたりだが、スカイの作品、特にヒューゴの写真には、明らかな影響が見てとれる。

「ナンの生々しく親密な写真、作品が放つオーラに魅力を感じます」とスカイ。「写真のためにエゴン・シーレの作品を参照するようになったのは、つい最近のことです。私の写真はスナップばかりでディレクションもしませんが、被写体の構図には共通点があると思います」

 スカイがこれまでに手がけたもっとも大規模なプロジェクト〈MOST HATED〉は、ベトナム最大の都市ホーチミン(かつてのサイゴン)の曲がりくねった路地へと私たちを誘い、彼女がそこで出会ったベトナムのユース・サブカルチャーに「没頭」させてくれる。

 「親友のひとりがそこに引っ越したので、夏に遊びにいくことにしたんです。滞在は1ヶ月のつもりでしたが、結局2ヶ月に延びました。それからまた12月に戻って、2020年3月までベトナムで過ごしました」

 

「現地のカルチャーにどっぷり浸かり、ガイドの友人を通して、有名なFacebookのグループ〈Vietnamese Indigo〉を運営するバク・ヴォー(Bách Võ)など、多くの熱心な若者と知り合えたことに、心から感謝しています。Vietnamese Indigoは物語や多次元的なイメージを通して、人びとに個性やファッションを披露する場を提供する団体。いつかベトナムに戻り、ヴォーや彼の仲間たちと一緒にこのプロジェクトを完成させるつもりです」

 パーティーや夜遊びの撮影を得意とするスカイ。そのおぼろげで示唆に富んだ見事な作品の多くは夜空の下、光の少ない場所で撮影された。彼女の写真に普段通りの生活や快楽主義が戻ってくるまでには、もう少し時間がかかるだろう。それまでは撮影やイメージづくりの技術的な面を学ぶことに「没頭」したい、と彼女は語る。

スカイの作品はこちら。

Most Hated 1.jpg
Mimi 1.jpg
Most Hated 6.jpg
Most Hated 3.jpg
Angel and Kimbo.jpg
Maria.jpg
Most Hated 2.jpg
Most Hated 5.jpg
Most Hated 4.jpg
Sean.jpg
Self Portrait with Nerisa.JPG

Credits


All images courtesy Skye Evelyn

Tagged:
my year in photos