都市空間における植物との関係性を模索する展示「2020 𝄆 Wardian case 𝄇」

フラワーアーティストのコウイチハシグチと美術作家・渡邊慎二郎を迎え、石毛健太がキュレートする都市における自然と人類の未来。

by Saki yamada
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22 July 2020, 9:32am

ストリートカルチャーやクラブシーンを主軸に多様なアーティストとコラボレーションしながら空間を作り上げてきたディレクションチーム「GRIDIN’」。今回は石毛健太氏をキュレーターに迎え、フラワーアーティストのコウイチハシグチと植物と人間の関係性を主題に作品を発表する作家・渡邊慎二郎による2人展『2020 턆 Wardian case 턇』を7月19日よりBLOCK HOUSEにて開催。

1820年代、大気汚染の影響に伴い植物の生育が難しくなったイギリスにおいて、イギリス人医師ナサニエル・バグショー・ウォードが『ウォードの箱』を発明。これによりボトル内での植物育成や虫・魚といった生物が共存できる自然環境の再創造、さらには長期間に渡る植物の運搬方法としても活用され、植物と人間の関係性に大きな変化をもたらすことになった。

本展では都市論の再考をテーマに掲げ活動する石毛氏によるキュレーションの下、渡邊氏の運搬した植物たちをハシグチ氏がテラリウムの中で生体として展示。2020年現在の都心で行う『ウォードの箱』の再発明、および実践を行う。ハシグチ氏が会場自体を一つのテラリウムとし、さらにその中に観賞用のテラリウムを制作、この二つのテラリウムを原宿近くの会場に溜まる雨水を利用し生育。入れ子状に展開されたテラリウムに鑑賞者を設定することは、ホワイトキューブ、引いては会場の建築そのものへのメタなアプローチであると共に、都市の中で我々が自覚できないまま循環していく水という自然を再発見させるだろう。渡邊氏は植物の運搬をテーマに作品を複数発表。都市の中で植物に対しモビリティを与えることを契機にあらゆる価値の転覆を起こし、私たち人間と植物の関係を既存の二項対立とは別の形で表現しようと試みる。

開催年の西暦と『Wardian case(ウォードの箱)』の繰り返しを表す反復記号が並んだ本展『2020 턆 Wardian case 턇』は、様々なレイヤー上で二人の作家・作品が互いの生存を助け合い共生するリレーショナルな展覧会であり、ビバリウムでもある。

『2020 턆 Wardian case 턇』

日付:2020年7月19日(日)~8月8日(土)
時間:17:00~21:00
会場:BLOCK HOUSE 4F
住所:東京都渋谷区神宮前6-12-9
キュレーション:石毛健太
空間デザイン:横尾周
企画:GRIDIN’
http://www.blockhouse.jp/

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