Holland por Esteban Vargas Roa

K-POP業界でオープンリーゲイであるということ

まさに今の時代にぴったりな、ホランドからのメッセージ。

by i-D Team; translated by Nozomi Otaki
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15 June 2022, 4:00am

Holland por Esteban Vargas Roa

本記事は2018年12月にi-D Spainで公開されたものです。

今、K-POPが世界中に広がり、絶大な影響力を誇っていることは、誰も疑いようがない。BTS、TWICE、EXO、NCTなどのグループが、こぞってヒットチャートにランクインしている。なかでもBTSは、『タイム』誌のパーソン・オブ・ザ・イヤーのオンライン投票で1位に輝いた。しかし、韓国でゲイであることを公表してインディK-POPアーティストとして活動するとは、どのようなことなのだろう。

ホランド(Holland)として活動するコ・テソプは、キャリアを始めたときからずっと一人ですべてをこなしてきた。韓国の巨大事務所による後押しやトレーニングなしで、他のアーティストのような成功を掴むのは至難の業だ。しかし、彼はそうするしかないことを理解していた。ホランドは、ゲイであることを公表しているアーティストだ。この国の超保守的な社会においては、ゲイであることを公表するだけでなく、それについて歌うことも無謀で反抗的な行為とみなされ、どの大手レコード会社とも契約できない。

しかし、ホランドにとって意外だったのは、韓国の若い世代が自分自身を愛し受け入れようというメッセージを喜んで受け入れてくれたことだ。「もう傷ついたりはしない」と彼はネット上の悪質でホモフォビックなコメントとの向き合い方について、そう打ち明けた。「本当だよ。愛してくれるファンがいるから」

ホランドがセルフケア、自分らしく生きるためのアドバイス、今後の活動についてi-Dに語ってくれた。

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──あなたの音楽を定義するとしたら?

僕の歌は僕自身の物語を伝えるもの。ファンたちは僕の物語を愛し、そこからいろんなものを感じ取ってくれる。ファンやリスナーのみんなが僕の音楽を通してメッセージを受け取ってくれたなら、それは成功といえると思う。

──作詞作曲は自分でしてる?

作曲はしていない。でも、それ以外はジャンル決めから歌詞、コンセプト、MV、ヘアメイク、衣装、カバーデザイン、マーケティングまで、全部自分でやってる。もちろん、作曲家とは常に話し合うようにしてるよ。

──K-POPエンタメ業界に携わりたいと思うようになったきっかけは?

小さい頃からずっとミュージシャンになりたかった。SHINeeを見て、人びとの心を慰め、癒すジョンヒョンの歌声に憧れたんだ。彼には本当に感銘を受けた。ありがたいことに、一番つらかった時期にたくさんのアーティストに癒してもらったから、僕もそういうすばらしいアーティストになりたいと思うようになった。

──大手事務所のオーディションを受けたことはある?

あるけど、詳しいことは話せない。でも、最高の経験だったよ!

──アジアの外でのK-POPにまつわる最大の誤解は何だと思う?

K-POPはこれ以上世界進出できない、ということ。K-POPはこれからもっと成長し、この業界を取り巻く環境や扱いも進歩するはず。韓国にはそれを証明できるアーティストが大勢いる。

──韓国の超保守的な社会についてよく知らないひとのために、ゲイのアーティストであることを公表することで生じるリスクや犠牲について教えて。

韓国のエンタメ業界には、あまりLGBTの有名人はいないから、僕はその代表的な存在。僕が小さなミスをしただけでも、コミュニティ全体がヘイトスピーチの対象になってしまう。だから、言葉も行動も慎み深く気を遣わないといけない。

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──自分はLGBTQ+の韓国人アーティストへの道を切り拓いていると思う?

まだだと思う。もっと有名になって、アーティストとしてたくさん活動したい。この質問に「はい」と答えられるように頑張るから、応援よろしくね。

──自分らしく振舞うことを怖がっているひとには、どんなアドバイスを伝えたい?

ファンにはいつも「自分を疑わず、自分を愛して」と伝えてる。自信を持つためには、自分を思いやり、愛することが大切。あなたはそのままで完璧な存在。それは疑わないで。

──尊敬している人物は?

自分。もっと自分のことをよく知って、より良いひとになりたい。ひとりで活動しながら、どんどん成長してる。自分を心から誇りに思うよ。ちょっと厚かましいかな?(笑)

──最近よく聴く音楽は?

もちろんK-POP。自分もK-POPアーティストだから。毎日他のアーティストの新曲をチェックしてる。最近はクリスマスキャロルも聴き始めた。もうすぐクリスマスだからね!

──ネット上の悪質なコメントとはどう向き合ってる?

もう傷ついたりはしない。本当だよ。愛してくれるファンがいるから。でも、ときどきファンのふりをして自分を褒めるコメントを残したりしてる。

──2018年で最高の出来事は?

デビューして、応援してくれるファンがたくさんできたこと。それからファンの応援のおかげで、すばらしいアルバムをつくっていること。最高でしょ?

──ソウルで過ごす理想的な1日は? どんな場所に行きたい?

すごく難しい質問だね。ソウルは巨大な街だから。おすすめは弘大(ホンデ)、梨泰院(イテウォン)、江南(カンナム)かな。カルチャーの中心地だから。光化門(クァンファムン)の周りを散策すれば、ソウルの伝統的な一面が見られる。素敵なところだよ。大切なひとと手をつないでぶらぶらするだけでいい。すごくロマンチックだろうね。僕はここに住んでるから、そこまで感動しないけど。

──2019年で一番大きな計画を教えて。

2019年はじめに超クールなカムバックをする予定。ワールドツアーも決まってる。みんな楽しみにしてくれてるかな? 愛してる!

Credits


Photography Esteban Vargas Roa
Styling Alina Castro
Hair & Makeup Lee Eun Seo
Production Tam Sun
Text Cheryl Santos
Translation Park Yeha

 This article originally appeared on i-D Spain.

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