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伝説の踊り子ロイ・フラーを描く『ザ・ダンサー』

モダンダンスの祖と称される伝説のダンサー、ロイ・フラー。その光と影をフランス人アーティストのSOKOが演じた本作の観客は、栄光と欲望が渦巻く魅惑の世界へと誘われる。

by Daiho Tateishi
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01 June 2017, 6:20am

栄華を極めるベル・エポックのパリで絶大な喝采を集めた伝説のダンサー、ロイ・フラー。自らの理想と才能を信じ、振付から衣装、舞台装置や照明にいたるまでの一切を手がけた彼女のダンスは、まさに彼女の人生そのものであり、生き様だといえる。

『ザ・ダンサー』ではロイが自身の表現を見つけ、誰も歩んだことのない道を往くその様子が、周りの登場人物や時代背景を交えながら描かれる。そうして紡がれるひとつひとつのシーンからは、後世まで伝わる彼女の功績と栄光以上に、1人の女性が負った、想像絶する"痛み"を感じることになる。数分間にわたる激しい動きは女性の身体にはあまりにも過酷で、一度公演を終えると数日の休養が必要なほどだ。作品を第一に考えた末の過度な照明は、彼女の目に多大な支障をきたす。そしてさらに挫折や裏切り、羨望や嫉妬といった心の痛み。それだけの苦難を迎えるなかでも、彼女の生き様は決して揺らがない。この度ロイ・フラーを演じたSOKOが「その生き方に魅了された」と語るとおり、彼女はすべての苦しみを背負っては弱さを強さに変えながら、信じる理想のために命を燃やしたのだった。そうして彼女のその信念は表現へと具現化され、固定観念や常識を打ち破り、ときを超えて人々の心に響く。

『ザ・ダンサー』
6月3日(土)より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座、Bunkamura ル・シネマ他全国公開
監督:ステファニー・ディ・ジュースト
出演:ソーコ、リリー=ローズ・デップ、ギャスパー・ウリエル 他
配給:コムストック・グループ

Credits


Photography Kazumi Asamura Hayashi

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