i-Con:マーク・ゴンザレス

プロスケートボーダー・アーティスト・詩人・スケートボーダーたちのゴッドファーザーが、愛について語る。

by Kazumi Asamura Hayashi
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15 November 2016, 5:20am

マーク・ゴンザレスとはどんな存在だろうか? スケートの生ける伝説・詩人・アーティスト・夫・父親。彼は80年代にストリートというスケートのスタイルを確立した人物だ。いま街中で見かけるスケーターの創造主で、"モダン・ストリート・スケートボーディング"のゴッドファーザーである。ゴンズの登場以前と以後では、スケーターのあり方は全く異なる。現在のスケーター、それにまつわるすべての事象は、彼という存在なしにはありえなかったかもしれない。並外れた身体能力を持ち、同じくスケーターのジェイソン・ディルも「彼は年をとってもまるで変わらない。見てみろよ、準備運動なんかしなくてもすぐにフルスロットルだ」と、うなる。街をプレイグラウンドとして縁石、階段、スロープを滑り、オリジナルかつ奇想天外なアイデアでストリートを駆け抜ける。思いもよらないそのトリックは、ときには優雅、そして大いにご機嫌である。その痛快な滑りをビデオに収めたことも彼の大きな功績のひとつだろう。それによって、世界中のキッズが彼のライディングを目の当たりにした。すべてがYouTubeやSNSを使って瞬時に多くの人々とシェアできる今とは違い、そのビデオはとても貴重で、こぞってかじるように画面を見つめた多くのキッズたちをみな虜にした。そしてマーク・ゴンザレスは今も、スケートボードという神器とともに街中を駆け抜けているのだ。

もうひとりの彼は詩人、そしてアーティストとしての側面を持つ。スケートを走らせるがごとく、ペンを持ち、紙の上を走らせる。迷いはまったくない。彼の哲学的であり、ときにはナンセンスな詩やペインティングは、スケート同様に人を魅了する。その才能はギャラリーや美術館でも展覧会が行われるほどだ。

また、ハーモニー・コリンの映画『ガンモ』への出演や、ソフィア・コッポラの映画『ヴァージン・スーサイズ』への絵の提供、スパイク・ジョーンズと共同脚本の短編映画を手がけるなど、異業界からの支持も厚い。まるで子どものような純粋さに多くの人々は引き込まれてゆくのだ。奇人? 天才? それとも天使? 彼の魅力は、"自由を愛する"という人間の最も尊い欲求をゆさぶりおこしてくれる。子どもの頃のすべてが虹色だった世界に連れていってくれる。人生を思いのままに生きていいということを、彼は教えてくれるのだ。

初めてスケートボードに触れたのは? そしてそのときの印象は?
6歳か7歳だった。超かっこいいと思ったね。

スケーターとして、すべてを持っていると思う?それともまだやり遂げていないことがありますか?
やり遂げてないことはまだまだある。

スケート界での成功によって生じた思いがけない出来事を教えてください。
色んな界隈の人が俺のことを知ってくれていること。詳しく知っている人がたくさんいて驚きだね。

スケートを通じて、世界各国のキッズと交流があるあなたです。最近、一番印象的な出来事があったのはどこでしたか?
イギリスで。

スケートをやっていなかったら、何をしていたと思いますか?
なにか似たようなこと、絶対に体を使ってアクティブに表現できることをしてるね。

多くの仲間たちと一緒に過ごすことが多いと思います。長い時間を過ごす際に、特に気を使っていることは?
みんな仲間の面倒を見るけど、たまに助けきれない人も出てきちゃって、悲しいね。人を失うのは。

アートや詩を作り出す情熱はどこからきますか?
学校はどうでもよかったから、勉強したいこと、探求したいことを自分で決めた。俺にとって、それがアートと詩だったんだ。

最もリスペクトしているのは?
洋服のデザイナーたち。彼らは着替えを超楽しくしてくれるから。

心から感謝していることを教えてください。
生きていること。

愛が満ち溢れていると感じることはある?
毎日、僕たちの娘の世話をしている妻の顔を見るとき。

子どもが大きくなったら、どのように育ってほしいですか?
童心のままで。

子どもが大きくなったときに、どのような世の中になっていてほしいですか? そのために、今あなたがしていることは何ですか?
人と人がつながり共通点を持つように、そして違いを恐れることがないようになってほしい。だから俺はそれに貢献できるように多様な文化を学び続ける。

愛なき世界、この世はどうなる?
愛にはたくさんの形式がある。この世界はまだ愛のパワーを完全には経験してないと思う。

これまでの人生において最高だったこと、最低だったことを教えてください。
最高なのは、破産しそうになっても、いつも必ずお金を持ってくることができたこと。最低なのは、カネやモノに溢れていても、それをシェアできる人がいなかったとき。

新しい世代を作っていく人たちにひと言!
人生は自分の思うままにできる!

Credits


TEXT AND PHOTOGRAPHY KAZUMI ASAMURA HAYASHI

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