キャメロン・ディアスのアイコニックなルック7選
90年代のコメディエンヌから、2000年代のドラマティックな主演女優へ。キャメロンのスタイルは、ソフトなミニマリズムからY2Kのマキシマリズムの変遷を象徴している。
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90年代から2000年代にかけて、コメディエンヌとして一世を風靡したキャメロン・ディアス。1994年にコメディ映画『マスク』で印象的な映画デビューを果たすと、ロマコメジャンルで頭角を現し、『ベスト・フレンズ・ウェディング』『メリーに首ったけ』など、時代を象徴するヒット作に立て続けに出演。それ以降、キャメロンはブロックバスター映画(2000年の『チャーリーズ・エンジェル』、ディズニーの『シュレック』)、カルト的人気を誇るインディ作品(スパイク・ジョーンズ監督『マルコヴィッチの穴』)、スコセッシ監督のドラマ映画(『ギャング・オブ・ニューヨーク』)、ナンシー・マイヤーズ監督作品(『ホリデイ』)などで主演を務め、ハリウッドのレジェンドとしての地位を確固たるものにした。
ファニーガールからドラマティックな主役へ(そしてまたコメディエンヌへ)と移り変わる役柄のように、キャメロンの個人的なスタイルも、めまぐるしく変化してきた。90年代はベイビーT、体にフィットするセーター、スリップスカートなど、当時大流行したソフトなミニマリスト・スタイル。2000年代に入ると、細いスカーフ、花のブローチ、ハンカチーフヘム、キャスケットなどを取り入れたマキシマリズム的ボーホースタイルへと変化する。ハリウッドのレジェンドの8年ぶりの映画界復帰を祝して、彼女のアイコニックなルックを振り返る。

1994年 ラスベガスでのコンベンション
10代でCalvin KleinやLevi’sのモデルを経験したあと、キャメロン・ディアスはジム・キャリーと共演した『マスク』(1994年)で映画デビューを果たす。大作コメディで経験を積んだキャメロンは、90代を代表するハリウッドのコメディエンヌに名を連ね、『ベスト・フレンズ・ウェディング』や『メリーに首ったけ』でも主演を務める。『マスク』のプロモーションに出席したキャメロンは、ミニマルなミニスカート、ベイビーT、アイスブルーのアイシャドウという、まさに90年代らしいルックを披露した。

1999年 ゴールデングローブ賞
90年代を通して、キャメロンはコメディエンヌとしてだけでなく、超ミニマルなスタイルでも知られるようになる(レザーのブレザー、ロング丈のスリップスカート、シンプルなフィットニット)。しかし、2000年代に入ると、彼女はよりドラマティックな役と、マキシマリズム的なワードローブに目を向ける。スパイク・ジョーンズの『マルコヴィッチの穴』に出演した年、キャメロンはゴールデングローブ賞授賞式に、Chloéの1999年秋冬コレクションのドレスと黒のスラックスで出席した。このレイヤードルックによって、キャメロンは数々のワーストドレッサーに選ばれるが、今振り返ってみれば、さりげないシックさを演出する非の打ち所のないスタイルだ。

2000年 アカデミー賞
前も言ったように、どのイット・ガールも一度はネイキッドドレスを経験する。キャメロンが選んだのは完全にタイムレスなドレスだ。ブリーチした眉毛がアクセントの、胸元が広く開いたレースドレスは、Mirror Palaisの最新作の中にあっても不思議ではない。2000年と2022年が融合したスタイルだ。

2001年 ブロックバスター・エンターテインメント・アワード
2000年、キャメロンはドリュー・バリモア、ルーシー・リューとともに1970年の『チャーリーズ・エンジェル』のY2Kリブート版に出演した。彼女たちが3人組の私立探偵を演じた本作は、寝起きから完璧なベイビーT、フォーミュラ1の消防服、Studio 54のドレス、そして3人お揃いのディアンドルなど、アイコニックな衣装が満載だった。キャメロン、ドリュー、ルーシーの3人は、ブロックバスター・エンターテインメント・アワードに三者三様のルックで出席し、キャメロンはカットアウトが施されたローライズパンツに花のチョーカーを合わせた。

2001年 『バニラ・スカイ』プレミア
キャメロンがハリウッドを代表するマキシマリストだというのは、まぎれもない真実だ。『バニラ・スカイ』のプレミアに出席した彼女は、大胆な刺繍の入ったパンツに、チェック柄のキャスケット、パープルのかぎ針編みバッグ、シャンデリアのようなイヤリング、タキシードシャツ(ウエストで結んで鮮やかなピンクのブラをチラ見せ)を合わせた。てんこ盛りのルックだが、まさにキャメロンらしいスタイルだ。

2002年 ゴールデングローブ賞
パンツに超シアーなガウンやドレスを重ねたりと、レッドカーペットでも大胆なルックに果敢に挑戦してきたキャメロン。2002年のゴールデングローブ賞では、レッドカーペットのルールブックを窓から投げ捨て、Vivienne Westwoo 2002年春夏コレクションの超カジュアルなジャージドレスを選んだ。

2002年 アカデミー賞
これぞキャメロン・ディアス、とも言うべきルックだ。信じがたいことに、これはキャメロンとメイクアップアーティストのグッチ・ウェストマンが土壇場で入手したドレスだそうだ。キャメロンによれば、彼女はアカデミー賞授賞式に出席することをすっかり忘れていたという。「うわ、ヤバい、わたしオスカーに行くんだった、忘れてた、って感じだった」と彼女は2020年、グッチとともに当時を振り返っている。幸運にも、グッチが間一髪で電話をかけ、このアイコニックなEmanuel Ungaroのドレスを確保できたそうだ。本当によかった!