東京コレクションスローバック:DRESSUNDRESSED

媚びない色気がかっこいい。DRESSUNDRESSEDのセクシーは新たなるステージへ。

by Tomomi Hata
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29 April 2016, 11:40am

カリスマ的人気を誇るセレクトショップ、CANDYにオープニングから携わり、2009年DRESSUNDRESSEDを立ち上げるまでその発展に貢献してきた北澤武志と佐藤絵美子。バイイングやショップのディレクションで培われてきたファッションセンスをデザイン面でもいかんなく発揮し、2013年にはインターナショナル・ウールマーク・プライズのファイナリストに選出されるなど、海外からも高い評価を得ている。公私にわたってパートナーの2人が自らのブランドでターゲットとするのは、CANDYに通うクールキッズより少し大人。装飾ではなく、シルエットの美しさや素材のよさを求めるよりマチュアな女性だ。16-17年秋冬シーズンコレクションのテーマは「Concious/Unconcious(意識と無意識)」。デザイナーを刺激したのは2つ。まず、デビッド・リンチの『ツイン・ピークス』。劇中でローラが纏っていそうなスリップドレスのルックでショウは幕を開ける。その後もレースのブラレットなどセンシュアルなルックが続くが、ニーハイブーツやチェスターコート、ワイドパンツといったアイテムとコーディネイトされているので、男に媚びる(つまりは女に嫌われる)セクシーではなく、クールな仕上がり。2つ目のインスピレーション源は、"夢の精神世界"で有名な精神学者のフロイト。彼が唱えた、人間が持っている夢の中で無意識に抱えているダークな部分を表現したのが、序盤で見せたセクシュアリティに訴えるルックたち。さらに中盤からは、より直接的に性の部分を描写される。とは言っても、一見カモフラ柄のように見えるのが実はSEXをデフォルメしていたり、よく見ないと分からないように男女それぞれのボディのシルエットが刺しゅうされていたりと、それは少しユーモラスに表現されている。まるで分かる人だけには分かる謎のメッセージのようで楽しい。何やらテキストがプリントされているTシャツやラップスカートも、実はフロイトの句から引用したもの。そして後半は、北澤が言うところの肥大化したシルエットのオンパレード。スーパービッグサイズのコートを纏ったモデルたちがランウェイを闊歩する。これはデザイナーの言うところの幼稚性を表す。なるほど、子どもが大人のコートを着ているようにも見える。でも、スーパーロングな袖をまくらずあえてぶら下げたまま颯爽と歩く姿は、しなやかでとても粋なようにも思える。その無意識なアンバランスさが、セクシーさを加速させるのだろう。

Credits


Text Tomomi Hata
Photography Shoot Kumasaki

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