キム・ジョーンズが語る、Dior × エア ジョーダン × ステューシーのトリプルコラボ

Dior 2020年秋冬メンズのエア ジョーダン、ショーン・ステューシーとのコラボレーションで、キム・ジョーンズはパリのオートクチュールの世界に米国のストリートウェアを取り入れた。

by Osman Ahmed; translated by Nozomi Otaki
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13 December 2019, 8:04am

マイアミで行なわれた自身初となる米国でのショーで、キム・ジョーンズはNikeとともに、前代未聞で唯一無二のコラボレーション〈エア ディオール(Air Dior)〉を発表した。世代を超えて愛されるハイカットスニーカー、エア ジョーダン 1が、Diorを象徴するパールグレーのレザーを使用し、モノグラム入りのスウッシュをあしらったカスタム仕様で、新たに生まれ変わった。

本コレクションは、メゾン創設者へのオマージュがふんだんに盛り込まれている。ムッシュ・ディオールがギャラリストとして初めて米国で過ごした休暇、彼が愛した花(スティーブン・ジョーンズの手によってレトロな紳士風のコサージュへと変身)、米国とキューバで結んだライセンス契約、そして米国企業とのコラボレーションだ。

キムは、ムッシュ・ディオールへのオマージュをいかに今の時代に反映させるかについて思索を重ね、自身のLouis Vuitton時代のSupremeとのコラボレーションと同様、アイコニックなストリートウェアとのコラボを提案した。

「もし今、彼が生きていたらどうしていたかを考えたんです」と彼はプレビューで説明した。「Nikeは米国屈指の大企業ですから、いっしょに仕事ができて良かったです。彼らには信頼性がある。それが重要です」

もちろん、このスニーカーは本コレクションのほんのいち部でしかない。キムはストリートウェアのレジェンドで、自身のブランドStüssyからはすでに引退したショーン・ステューシーを迎え、ショー全体の雰囲気づくりを一任した。フルーツのような鮮やかな色づかい、大胆な手書きのグラフィック、熱帯の花々、プールサイドのネグリジェ。そこにキムらしいラグジュアリーとストリートの融合が加わり、カジュアルながらエレガントに着こなせるアイテムが誕生した。

「みんながイメージするような『マイアミ・バイス』風にはしたくなかった」とキムは言明する。「今回目指したのは、RAT PACKの雰囲気と1960年代のサイケデリックな米国が融合したような、シックなスタイル。渦巻きプリントやビビッドな色合いを取り入れつつ、Diorらしさも感じられる」

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本コレクションは、手の込んだ技術の賜物でもある。なかでも特筆すべきは、2600個以上のビーズが手作業で縫い付けられたシャツ、数点のアイテムのためだけにつくられた、日本の職人の手によるマーブルプリントだ。

本コレクションの発表がアート・バーゼルの開幕前日であることを意識し、キムはコラボレーターとしてあえて異例のアーティストを選んだ。その相手は、多作で知られるストリートウェアブランドStüssyを創設し、1996年に引退した元サーファーのショーンだ。

「僕は、自分がアーティストとして認めている相手と働きたい」とキムは述べる。「彼はさまざまなラインを展開していて、僕たちが服だけでなく、他のプロダクトも制作していることを理解してくれています」

今季のコレクションが、過去のシーズンよりずっと生き生きとしていて、ひと目でDiorとわかるアイテムが多いように感じられたなら、それはキムがこの先もずっと唯一無二であり続けるものをつくろうとしたからだ。

「ラグジュアリー業界で働き始めてもうすぐ10年になります。この業界で学んだのは、あるシーズンのアイテムが、1〜2年後にカルト的なステータスをもつようになる、ということ。それこそが僕の目指すところです

心配しなくても、キムはすでにその目標を達成している。今回のコレクションも、すぐにカルト的な人気を博すことになるだろう。キム・ジョーンズが何かを世に送り出せば、その後のことは知っての通りだ。

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This article originally appeared on i-D UK.

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