毎日気分は違うから:AKIKOAOKI 18aw

LVMHプライズのセミファイナリストに選出された青木明子が手がけるAKIKOAOKIのプレゼンテーションがpolygon南青山で開かれた。着替えをしながら、この服装が今日の気分にマッチしているか鏡で確認しているかのよう——強いクリエイティビティを宿した一着も、女性の日常に浸透する。

by i-D Japan; photos by Nobuko Baba
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21 March 2018, 6:03pm

どこかの場所にきっと存在するであろう、サウンドスケープ的な音が会場に響く。移動式のラックを持った2人のボーイが、パイプをピンク色に塗りあげた5つの“クローゼット”にそれぞれ5〜8着ずつ服をかける。順々に現れた5人のモデルはその場でおもむろに着替えをはじめた。巨大な鏡とスプレーペインティングされた大きなキャンパスを背景に。

きっと女性なら誰でも経験したことのあるデイリーなワンシーンだ。身体を締め付けないシャツドレスなどをまとって現れたモデルの濡れたヘアは、まるでシャワーあがり。髪の毛を乾かす前に、今日の服を選んで、鏡の前でチェックする、といった具合だ。

マスキュリンなトーンが通底している。が、部分的にカットアウトされて露出する肌や、テーラードジャケットのスリットからはプリーツ加工されたシャツが大きく飛び出ていたり、ショルダーボリュームがあるが後ろ身頃で量感を調整していたりとフェミニンで遊戯的なテイストが強く香ってくる。ブラトップやシェイプしたウエストラインは、登場時とは反して身体を拘束するイメージだ。それぞれのクローゼットのなかでのコンビネーション——インスタレーションが終わりモデルが去ると、ピンクのラックには数着しか残っていなかった。緊張と解放、あるいは抑制と自由というワードが頭をよぎった。それはAKIKOAOKIの服が、時に気まぐれな女性のワードロープに入るべき一着であることを証明するかのように。