オランピア・ル・タンと読む『The Story of O.L.T』

ドリーミーながら、どこか甘酸っぱいセクシーさも隠し持つ、Olympia Le-Tanの世界観を存分に楽しめるブランド初のブック『The Story of O.L.T』が発売された。来日していたデザイナーのオランピアに、本の見どころを訊いた。

by Minako Shimatani
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13 December 2016, 7:55am

2009 年にスタートした自身の名を冠したブランド、オランピア ル タン。父のピエール・ル・タン氏から受け継いだ文学への情熱と、幼少期に見て育ったという祖母の手刺繍をミックスさせたユニークなバッグは多くのファッショニスタの心をわし掴みにして離さない。ブランド初のモノグラフ、『The Story of O.L.T』に託された思いとは?i-Dは、この発表とともに原宿BOOKMARCで開催された展示会に在廊していたオランピアに話を聞いた。

この本のコンセプトは?
私の人生と、大好きなものすべてを詰め込んで、Olympia Le-Tanのコレクションを振り返ったものよ。16からなるチャプターは、コレクションのコンセプト名がつけられていて、年代順に並んでいるの。そのなかの絵やコレクションの写真、友達の写真、インスピレーションイメージ、家族の写真などは年代順ではなくテーマごとに分けたの。1ページに1枚の写真が収められていて、Instagramのスクラップブックのようなイメージになっているのよ。

この本のインスピレーション源は?
この本はブッククラッチのように作りたくて。それで、小口を金に染めて中にはリバティープリントを使ったわ。クラッチバッグは本のようなバッグだけども、今回はバッグのような本をつくったの!

表紙のデザインへのこだわりを教えてください。
ブッククラッチのように仕上げたかったのだけど、あまり高額すぎるものにはしたくなかったから、本物の刺繍ではなく、刺繍したものを写真に撮ってだまし絵のようにしたの。数年前に、私のポラロイドを写真家のアラキ(荒木経惟)が撮影してくれたものを ハンドメイドで刺繍したのよ。本のタイトルは、私が大好きなポーリーヌ・レアージュの可愛い小説『O嬢の物語』に影響を受けたもの。だから表紙のデザインも『O嬢の物語』がインスピレーションになってるわ。

父親であるピエール・ル・タン氏からの影響はありますか?
父は私が子どもの頃から、美しいものをたくさん見せてくれた。本、絵画やインテリアといった家の中にあるものはすべて美しかったわ。休日はスキーやビーチではなく、美術館や綺麗な場所に連れて行ってくれて、私たちは文化的なシーンで過ごすことが多かった。だから、私のクリエイティブな部分は、父が与えてくれた教養に影響を受けているのだと思う。

BOOKMARCでの展示はおもちゃ箱の世界を連想させるようだったけど、ブックの中身を例えると?
私の頭の中を覗き穴から覗いているような感じ。子どもの頃からの記憶や、私の大好きなひとやもの、そして洋服やバッグのアイデアがつまっているわ。どれも子どもっぽいものがインスピレーションをたくさんくれるから、もしかしたらおもちゃ箱みたいに見えるかもしれないわね。でも実は、そういう賑やかなものと、少し色っぽいものがミックスされているの。

読者に注目してほしいポイントは?
チャプター14は、大好きな日本に捧げたものです。それから300枚を超える写真とイラスト。序文は、父のピエール・ル・タン、寄稿はファッションジャーナリストのスージー・メンケスが担当してくれてるわ。

ボリュームのある本ですが、お気に入りのページは?
14ページが気に入っているわ。この本で最初に登場する写真よ。私がお腹の中にいるときのお母さんの写真が載っているの。

日々のインスピレーション源は?
旅行に行っているときにインスピレーションを受けることが多いわね。オフィスに座っているだけじゃインスピレーションを得ることは難しいと思う。何もかもが違う新鮮な国で、新しい場所や新しいものを見る方がずっと素敵よ!

Credits


Text Minako Shimatani
Photography Yoko Kusano

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