ブルース・ウェーバーがイザベラ・ブロウ賞受賞

伝説のファッションフォトグラファー、ブルース・ウェーバーが、ファッション・アワード授賞式で、優れたファッション・クリエイターの功績を讃えるイザベラ・ブロウ賞を受賞した。

by Felix Petty
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08 December 2016, 12:00pm

過去にはニック・ナイト、ルイーズ・ウィルソン、アマンダ・ハーレック、そしてエドワード・エニンフルなど錚々たるファッション・アイコンが受賞した、ファッション・アワードのイザベラ・ブロウ賞。ファッション・クリエイターの功績を讃えて毎年選出されるこの賞、今年の受賞者は、写真家のブルース・ウェーバーに決まった。ウェバーは40年にも及ぶそのキャリアを通して、愛犬からハイファッション、ボクサーの折れた鼻、運動選手の筋肉まで、ありとあらゆるものに美しさを見出し、ほとんどを白黒の写真世界で表現してきた——そして現在もなお、その審美眼に衰えは見られない。

ウェーバーはこれまでにモデルのケイト・モスからアイコンのデヴィッド・ボウイ、動物行動学者のジェーン・グドールなど、あらゆる分野の人物をポートレイトに収めてきた。その作風は、自宅で撮ったエディトリアルからドキュメンタリーに至るまで、彼のトレードマークである「親密な空気感」「瞬間性」そして「遊び心溢れるエロティシズム」に満ちている。VersaceやCalvin Klein、Abercrombie & Fitchといったブランドの広告写真作品では、ファッションの世界で今も語り継がれる唯一無二のイメージを作り出した。

写真家として確固たる地位を築いていたウェーバーだったが、写真だけでは飽き足らず、早々にもドキュメンタリー作家としての活動を開始した。そこで新境地を開き、現在ではもっとも才能あるドキュメンタリー作家としての評価を得ている。才能と苦難に満ちた伝説のジャズ・ミュージシャン、チェット・ベイカーの複雑な心を描いたポートレイト映画『レッツ・ゲット・ロスト』では、アカデミー賞のノミネートまで受けている。他にも『Broken Noses』では若いボクサーを、『Chop Suey』では写真家デビッド・ベイリーやデザイナーのアズディン・アライア、編集者のダイアナ・ヴリーランドなど、彼が愛してやまないファッションやカルチャーの要人たちをドキュメントしてきた。

アメリカで、そして世界で、美しさを求め飽くなき探求を続けるそのクリエイティブな姿勢をもって、ウェーバーはファッション界を超えて、真のアイコンとなった。現代アメリカを詩的にも政治的にも描き出せる写真家は、ウェーバーをおいて他にいない。

「ブルースがここまで長きにわたり世界で愛され続けているのは、溢れる才能と誰の目にも明らかなクリエイティビティ、滲み出る心温かさ、そして優しさの真の証しです」とイギリスファッション協会会長ナタリー・マセネット(Natalie Massenet)は語る。「写真と映像の分野におけるブルースの作品群はアイコニックとしか言いようがなく、彼自身もまたファッション・コミュニティにおいてアイコンそのもの。彼と彼の写真、そしてそのクリエイティブな才能が果たした功績なくして、現在のファッション業界はありません。彼に対して、敬意を表しても表しきれない思いです」

Credits


Text Felix Petty 
Translation Shinsuke Kuriyama at WORDSBERG Inc.

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