Cupcakke. Photography Jingyu Lin.

平成が終わる前に知っておくべき女性ラッパー10選

CITY GIRLSからCupcakKeまで、今年中に知っておくべき女性ラッパーたちを紹介。

by Hattie Collins; translated by Ai Nakayama
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14 December 2018, 8:05am

Cupcakke. Photography Jingyu Lin.

カーディ・B、ステフロン・ドンの活躍がめざましかった昨年に引き続き、2018年も女性ラッパーが元気だった。彼女たちのリリックには力がある。女性ラッパーたちの咆哮を聴け。

1. CITY GIRLS
2017年11月、持ち曲が2曲しかないにもかかわらず、ミーゴス、ステフロン・ドン、リル・ヨッティを抱えるレーベル〈Quality Control〉と契約を交わしたフロリダ出身デュオ。カワサキのバイクにまたがり、フルーツ味の輪っか型シリアルを食し、Givenchyからケニアのケンテ生地のセットアップまで、ぶっ飛んだ衣服をまとうJ.Tとヤング・マイアミは、デビューシングル「Fuck Dat Nigga」で貧乏男やクズ男を切り捨てる。リル・キムやキア、そして何となく2 LIVE CREWを彷彿とさせるふたりは、マイアミのラップシーンとしての地位向上に貢献している。

2. Kodie Shane(コーディー・シェイン)
自称〈現代のポップスター〉である彼女は、ここ数年で少しずつ頭角を現し始めていたが、2018年、いよいよひとりのラッパーとして歩み始めた。アトランタの音楽一家に生まれ(おばはR&Bシンガーのシェレール、姉ブランディ・ウィリアムズはガールズグループBLAQUEのメンバー)、リル・ヨッティの主宰するクルー〈Sailing Team〉のメンバーでもあり(現在は離脱)、リル・ヨッティとリル・ウージー・ヴァートとはコラボ済み。さらにQuality Controlのコーチ・Kをメンターとして味方につけている彼女は、すでに『2060』『Little Rocket』『BIG TROUBLE LITTLE JUPITER』など複数のミックステープとEP『Zero Gravity』をリリース。そして去る11月9日、ついにファーストアルバム『Young HeartThrob』でデビューした。今後が楽しみだ。

3. Saweetie(サウィーティ)
ベイエリアラッパーは多くないが、サウィーティがいる。キアの往年のヒットソング「My Neck My Back」のトラックに彼女のフリースタイルが光る「ICY GRL」。そのMVのビュー数は、公開から1年で驚異の6200万回超えだ。現在25歳で、かつて南カリフォルニア大学でビジネスを学んだ彼女。「ICY GRL」では「ディナーはバハマで/フィットチーネパスタにホタテとロブスターを食べる」と歌っているが、彼女がどこで食事をしてようが関係ない。今年3月に発売されたEP『High Maintenance』に続くアルバムが待ち遠しい。

4. Asian Doll(アジアン・ドール)
自称〈ティーンの女王〉がSoundcloud上で一躍有名になったのは、2017年。「Real Bitch Anthem」や「Poppin」など、トリッピーでトラッピーなトラックに乗せて堂々たる主張を放つ楽曲が話題となった。PnBロックをフィーチャーした「Poppin」のMV再生回数は、現在400万回に迫っている。今年だけで『So Icy Princess』と『Doll Szn』、2本のミックステープをリリースした21歳の彼女。シーンでもまさに〈氷のプリンセス〉たる存在感を放っている。

5. Flohio(フロヒオ)
2017年、GAIKAが監督を務めたGOD COLONYの「SE16」のMVで鮮烈にデビューしたフロヒオ。サウスロンドン出身のラッパー/詩人である彼女は、英国版『Vogue』や、あらゆる音楽メディアで取り上げられるなど注目度も高い。今年11月、EP『Wild Yout』をリリースしたばかりの彼女。目を惹くスタイルと耳を奪うリリックで、2018年、飛躍のときを迎えている。

6. Dis(ディズ)
ルイシャム出身、まだ10代のリリシスト。公開されている情報もまだ少ない。GB Recordsと契約しているものの、ディズ名義で公開されている曲はわずか数曲。しかしどれも最高だ。「Cheeky」は高揚感のある1曲で、性別にかかわらず〈ファン〉というものを痛烈にディスっている。「Mad About Bars」では、音数の少ないトラックに乗せて〈ゲットーバップ〉をカマし、ティーンとは思えない自信と実力を見せつけている。「ラグビー(rugby)」と「コンフィー(comfy)」で韻を踏むなんて、好きにならずにはいられない。

7. Quay Dash(キー・ダッシュ)
ニューヨークの新女王を自認する彼女。養子として複数の里親のもとを転々とした彼女はトランスジェンダーで、その道のりは決して平坦ではなかった。しかし彼女はそんな自分の半生をライムに込める。2017年には数々の不正を糾弾する5曲入りEP『Transphobic』をリリース。その収録曲「Decline Him」では、リル・キムを彷彿とさせるスタイルで、カネを愛し、ファックボーイたちをディスっている。Soundcloudの人気ユーザーのひとりから、メインストリームのポップスターへとのし上がっていくキーの姿を見たい。彼女にはその価値がある。

8. Ms Banks(ミズ・バンクス)
彼女がi-Dの誌面に初めて登場したのは2014年。圧倒的な存在感を誇るミズ・バンクスは、ここ数年で順調にファン層を拡大し、ニッキー・ミナージュをも虜にした。サウスロンドン出身で、パンチのあるメタファーや軽妙なジョークを好む彼女。今年の春に最新ミックステープ『Coldest Winter Ever』をリリースし、さらなる飛躍を遂げた。

9. Rico Nasty(リコ・ナスティ)
リコ・ナスティことマリア・ケリーのラップを耳にした人は多いかもしれない。HBOの人気ドラマ『Insecure』のセカンドシリーズ、そして映画『ワイルド・スピード ICE BREAK』のサウンドトラックに抜擢されたからだ(後者のサントラアルバムには、リル・ヨッティとともにラップを披露する「Mamacita」が収録された)。ボルティモア出身で21歳の彼女は、自らのサウンドを〈シュガートラップ〉と形容する。彼女が最初のミックステープをリリースしたのは高校生の頃。その後、2016年のファーストシングル「iCarly」が話題となり、2017年にはミックステープ『Sugar Trap 2』と『Tales of Tacobella』、2018年には6作目のミックステープとなる『Nasty』をリリース。ナスティな彼女のパーソナリティとラップに、誰もが夢中だ。

10. CupcakKe(カップケーキ)
i-Dではすでにおなじみの彼女は、セックス・ポジティブなフェミニスト・ラッパー。もしまだ「Vagina」のMVをチェックしていないなら、すぐにチェックを。もしまだi-Dによる彼女のインタビューを読んでいないなら、すぐにチェックを。

This article originally appeared on i-D UK.

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