Photo by Ron Galella, Ltd./Ron Galella Collection via Getty Images.

ウィノナ・ライダーのアイコニックなルック7選

90年代でいちばんクールな女の子の定番は、ゴシックスタイルと〈法廷ファッション〉

by Zoë Kendall; translated by Nozomi Otaki
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01 June 2021, 3:00am

Photo by Ron Galella, Ltd./Ron Galella Collection via Getty Images.

ウィノナ・ライダーは誰もが認める90年代でいちばんクールな女の子であり、同時にもっとも謎めいた存在でもある。キャリア初期はフリーク、オタク、変わり者を演じて同世代の女優のなかで異彩を放ち、より主流のドラマティックな役でも卓越した演技力を披露した。

 女優としてはカルト映画のアイコンと高評価を受けた主演俳優の中間に位置し、『ビートルジュース』のゴシックガール、リディア・ディーツから、『ヘザース/ベロニカの熱い日』の同級生の殺害を試みるニヒルなベロニカ・ソーヤー、『若草物語』の聡明なジョー・マーチ、マーティン・スコセッシ監督『エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事』のメイ・ウェランド伯爵夫人まで、実に多彩な役柄を演じてきた。

 さらに『17歳のカルテ』をきっかけに迎えたキャリア絶頂期には、スター女優として初めてメンタルヘルスの悩みを公の場で赤裸々に語った。このような葛藤を乗り越え、メディアからも大いに注目された裁判のあと、2000年代前半には女優業が激減するも、ここ数年でNetflixの大ヒットドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』や、同じく90年代のアイドル、キアヌ・リーヴス(実はウィノナと婚姻関係にあった?)と共演した愉快なロマンチックコメディ『おとなの恋は、まわり道』など新たなカルト的人気作に出演。私たちが愛してやまないあの頃の〈奇妙で普通じゃない〉ウィノナは今も健在だ。

 いつまでもアイコニックなウィノナに敬意を表し、彼女のキャリアを象徴するルックを紹介する。

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Photo by Ron Galella, Ltd./Ron Galella Collection via Getty Images.

1991年『ザ・コミットメンツ』プレミア

このルックに説明は必要ないだろう。ウィノナが1991年のミュージカル・コメディドラマ『ザ・コミットメンツ』のプレミアで披露したこのスタイルは、間違いなく90年代を象徴するルックだ。Tumblr全盛期のムードボードや今のInstagramのフィードでも、何度も目にしたことがあるだろう。

 バンドTシャツに襟付きライダースジャケット、ライトウォッシュのマムジーンズの組み合わせは今も色褪せず、いつの時代も真似したくなる。ちなみにウィノナは最近までこのトム・ウェイツのTシャツを着続け、2018年、キアヌ・リーヴスと共演した『おとなの恋は、まわり道』のメディア取材でもこのTシャツを着用している。

 
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Photo by Ron Galella, Ltd./Ron Galella Collection via Getty Images.

1990年 ジョニー・デップとともに

1989年から1993年まで、ウィノナ・ライダーと『シザー・ハンズ』の共演者ジョニー・デップは、ハリウッドでもっともクールなカップルだった。大スターとしてのステータスと変わり者という評判から、大きな注目を集めたふたり。彼女の「すべての初めて」の相手だったデップとウィノナは3年間婚約関係にあり、デップはふたりの愛をタトゥーで永遠のものにした……が、結局ふたりは破局し、デップは〈ウィノナ・フォーエバー〉の文字を〈ウィノ・フォーエバー(直訳:一生飲んだくれ)〉に変えてしまった。

この写真で、ジョニーに寄り添うウィノナは、オーバーサイズの着古されたレザージャケットを羽織っている。レザーはウィノナの定番アイテムだが、このライダースジャケットはジョニーから借りたようにも見える。まさに青春!

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Photo by Ron Galella, Ltd./Ron Galella Collection via Getty Images.

1991年 ビバリーヒルズの『バックドラフト』プレミア

1990年代のウィノナは、パワースーツを愛用していた。1991年、『リトルマン・テイト』のプレミアの豪奢なブラウンのスーツ、90年代前半のレッドカーペットのスカートスーツ、なかでも特に印象的なのが名作『ヘザース』でベロニカが着用した80年代らしいパワーショルダー・ブレザーだ。90年代以降も、ウィノナはレッドカーペットで頻繁にスーツ姿を披露し、2020年のSAGアワード(全米映画俳優組合賞)でもロングドレスに脱構築的なブレザーを合わせた。

彼女の多様なスーツスタイルのなかでも、この『バックドラフト』のプレミアのルックは、モノクロのカラーパレットといかにも80年代後半らしいサイズ感で、ひときわ異彩を放っている。

 
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Photo by Ron Galella, Ltd./Ron Galella Collection via Getty Images.

1992年『ドラキュラ』プレミア

ウィノナが実は同じく90年代のアイドルであるキアヌ・リーヴスと結婚していた、ということはご存知だろうか。ふたりはフランシス・フォード・コッポラ監督『ドラキュラ』で、あまりにもリアルな結婚式シーンの最中に、本物のルーマニア人司祭の前で実際に愛を誓ったのだ。

 この『おとなの恋は、まわり道』のインタビューで明かされたエピソードが事実でもフィクションでも、ウィノナの『ドラキュラ』プレミアのルックがアイコニックなことに変わりはない。80年代(『ヘザース』を彷彿とさせるパワーショルダー、スクエアのネックライン)と90年代(スカートスーツ、Manolo Blahnikのパンプス)の要素を融合させたこのルックは、普段の彼女が好むモノクロのカラーパレットとは一線を画し、映画そのものと同じくらいロマンチックだ。

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Photo by Ron Galella/Ron Galella Collection via Getty Images.

1994年 第66回アカデミー賞

ウィノナ・ライダーといえば、オールブラック、レザーアイテム、真っ赤なリップを思い浮かべるひとが多いだろう。だからこそ、ゴシックファッションで知られる彼女が、映画界でもっとも注目される大切な夜、すなわちアカデミー賞のレッドカーペットで、明るい色合いの柔らかな服装を選んだことは意外に思えるかもしれない。

 主演女優としてのステータスと卓越した演技力でアカデミ賞ー常連となった彼女は、『若草物語』と『エイジ・オブ・イノセンス』で2度ノミネート。第66回授賞式に出席したさいは、フラッパー風のフリンジスカートが印象的なオフホワイトのビーズドレスに、柔らかなショールを合わせた。その2年後にも、彼女は似たようなビーズドレスを着用したが、今度はビスチェドレスに完璧なフィンガーウェーブという1920年代風のスタイルを披露した。

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Photo by Pool Photographer/WireImage.

2001年 法廷ファッション

2001年、ウィノナはGucciのドレス、Dolce & Gabbanaの財布、Marc Jacobsのセーター、Calvin Kleinの靴下など、約5500ドル(約60万円)相当のデザイナーズブランド商品をサックス・フィフス・アベニューから万引きしたとして、ビバリーヒルズで窃盗罪で逮捕された。その後の裁判では報道合戦と同時にファッションショーが繰り広げられ、ウィノナが着るアイテムは容疑の内容と同じくらい念入りに調べ上げられた。

2000年代のセレブの法廷ファッションの先駆けとして(例えばパリス・ヒルトンのヘリンボーンのクロップドブレザーとお嬢様風のヘッドバンド、リンジー・ローハンのタイトなカクテルドレスとChanelのトートバッグなど)、ウィノナは50年代風の花柄ドレス、ホワイトタイツ、ブラックのストラップシューズ、スクールガール風のプリーツスカート、丸襟ブラウス、足首までのウールコート、Fendiのバゲット、ラウンドネックのカーディガンを着用した。

 著名なファッションエディター、ロビン・ジヴハンは、『ワシントン・ポスト』紙で彼女の法廷ファッションを次のように評した。「裁判を通して、ライダーのルックは素晴らしかった。いつ出廷したときも、彼女はシックで、洗練された、慎ましいアイテムを完璧に着こなしていた。確かに彼女は万引き犯かもしれないが、非の打ち所のないセンスの持ち主だ」

2003年 Marc Jacobsキャンペーン

2001年、760ドル(約8万3000円)のMarc Jacobsのセーターを含め、5500ドル相当の服を盗んだとして逮捕されたウィノナ。その2年後、ウィノナが有罪判決を受けた後、Marc Jacobsは2003年のウィメンズウェアキャンペーンに彼女を起用。ユルゲン・テラーが撮影した彼女は、裁判中のようなスカートスーツ姿だ。

 まだマーケティング的戦略が業界の常識ではなかった時代、このあからさまに皮肉なキャンペーンは、ただただショッキングだった。その後もジェイコブスとウィノナは長年にわたってデザイナーとミューズとして親密な関係を保ち(同ブランドは彼女を〈永遠のミューズ〉と呼んでいる)、ウィノナは2015年秋冬キャンペーンやビューティーラインのモデルも務めている。

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