ファン・ジャチーによるセルフポートレート
ファン・ジャーチーは中国、成都出身のクリエイティブディレクター。ブリティッシュ・ファッション・カウンシルによるNEW WAVE: Creatives 2020 を受賞したばかりだ。
中国、成都出身のフォトグラファーでありクリエイティブディレクターの黃家奇(ファン・ジャチー)は、2020年を振り返り、COVID-19がもたらした退屈な時間から感じた無力感、そしてそれに対する抵抗感をテーマに、i-Dのためにセルフポートレートを撮影してくれた。
黃家奇にとってセルフポートレートという手法で自身を投影することは、一種のメディテーションでもあるようだ。COVID-19以来感じた閉塞感を、創作活動を続けることにより、アートに昇華している。そして昨年より始めたプロジェクト、〈be your own light〉もまた、セルフィープロジェクトでもある。
「今はまだ、私たちの身の回りにある境界線をコントロールしたり、解放したり、探索するということについて議論を始めたばかりの段階」と黃家奇。生涯にわたって続けていきたいプロジェクトの一つだという。
また、去年始めた上海のLGBTQのドキュメンタリーの計画も進んでいるという。クラブカルチャーシーンが次のステージに歩み始めたという上海でも、LGBTQに触れることはあまりなく、シーンの実情は、中国国外のみならず、国内でもほとんど知られていない。黃家奇には、信じられないスピードで成長するコミュニティを記録しておきたいという想いがある。「中国で『Voguing Shanghai』というコミュニティをつくっている友人たちが、何度かボールルームを開催しています。こういうイベントに実際に参加できることが本当に嬉しかった」
黃家奇が作品を作る原動力は〈感じる〉こと。彼の今後の活動には目が離せなくなりそうだ。











「Credit
Photography and model Huang Jiaqi
Styling and Set Design Cai Lu
Make-up Valentina Li