Advertisement

ストレートアップス:東京に暮らす6人のフェミニストたち

すべては私たちが私たちらしくいるために——。国際女性デー(3月8日)を祝して、さまざまなオリジンを持ちながら、現在は東京で暮らす6人の女性が、自身の体験や、これからの社会に向けてメッセージを語る。

by Saki yamada; photos by Louise Lila
|
mar 8 2018, 12:56pm

サヤ 22歳 カナダ出身

—何をしている人?
学生、モデル、カフェで働いています。日本とカナダのハーフ。13歳までカナダで育って、今は日本に住んでいます。

—不平等を感じた瞬間はありますか?
東京で初めてモデル事務所と契約したときに、女性だからという理由で体重減量を求められ、体調を崩したことがあります。

—フェミニズムのあり方はひとつではありません。どうすればあなたの毎日が改善されますか?
考え方やバックグラウンドの違う人たちが集まる場所で、人々の声に耳を傾けることが大切です。

—好きな映画は?
『いまを生きる』。だけどこの映画はベクデルテスト(ジェンダーバイアス測定のために用いられるテスト)をパスしていないですが。

—チャームポイントは?
自分自身の心。誰にとっても一番大切なもの。

Advertisement

—日本ではまだフェミニズムが広く知られているというわけではありません。あなたがフェミニストとして、一番伝えたいメッセージは何ですか?
まず第一に、幸せに感じたり他人に気を使うことがどれだけ大切か知ってほしいです。あなたが悩んでいるなら、それは大半がルールによる圧力だったり不平等によるものだと思います。問題を解決するために助け合うことが重要です。
@saya__bellamy___

レナ 23歳 東京出身

—何をしている人?
通訳をやりつつ、歌を歌ってます。父がブラジル人ですが、ポルトガル語は全く話せません。

—不平等を感じた瞬間はありますか?
高校を卒業した日に、誰もいない電車内で初めてセクハラにあいました。男性の方に助けてもらい、駅員さんのところに行って起きたことを自分で説明しました。駅員さんは助けてくれた男性に私が発言した内容を全て確認しました。私は女の子で彼は男性だから「ちゃんとした内容」が必要だと言われ、性別によって変な対応をされたと感じました。とても悔しかったですが、疲れていたので最後まで黙ってしまいました。さらに帰り際、駅員さんに「男はしょうがないから、スカートを気をつけな」と言われました。制服を着ていた私は、何に気をつければいいのかと思いました。

—フェミニズムのあり方はひとつではありません。どうすればあなたの毎日が改善されますか?
女性だから様々なことができないと考えるのではなく、女性だからこそ色々なことができると強く信じ込み、自分に言い聞かせています。

—もっとも影響を受けた女性は誰ですか?
母です。母は働きながら私と私の兄弟を育てきました。もちろん周りにも女性がたくさんいて、彼女たちにも育てられました。母は嫌な顔を一切せず、いつも笑顔で前へ前へ進んでいっていたので、その姿に憧れましたし、小さいときから女性の力はすごいと感じていました。

—日本ではまだフェミニズムが広く知られているというわけではありません。あなたがフェミニストとして、一番伝えたいメッセージは何ですか?
常に頭と声を使うこと。意見を言うのは怖いことかもしれませんが、人と意見のやり取りをすることによって、お互いに勉強をすることができるので。周りと意見が一致しないと余計に声を出しにくいと思いますが、人間は集団行動や集団の考えをフォローする動物なので、その本能と戦うのが大事だと思います。

—あなたの願いは?
「ホワイト・フェミニズム」ではなく「インターセクシャル・フェミニズム」がもっと知られてほしい。フェミニズムはただ単に男女の平等を求めるムーブメントではなく、様々なことが関わっています。ホワイト・フェミニズムは、フェミニズムの中でも最も安全で分かりやすいため、大手の企業が広告やマーケティングに使ったりします。受け入れやすいフェミニズムを人に売ることによって、深いものよりは浅いものだと勘違いされてしまう危険があります。「エコ・フェミニズム」「ゼノ・フェミニズム」など、他にもラジカルでプログレッシブなフェミニズムがあるので、そちらももっと人に知られてほしいです。
@cursedcorndog

マギー 21歳 カリフォルニア出身

—何をしている人?
モデル、学生、音楽を作っています。

—不平等を感じた瞬間はありますか?
癖っ毛が原因で人に笑われたり、自分が嫌になったことがありました。

—フェミニズムのあり方はひとつではありません。どうすればあなたの毎日が改善されますか?
自分のいる環境や周りの人々に対して、ポジティブな影響をもたらすように心掛けています。みんなを笑顔にしたいです!

—お気に入りの映画は?
『下妻物語』。性格が正反対の女性2人を描いたコメディ映画ですが、普段私たちがどれだけ外見で人を判断しているのか考えさせられます。

Advertisement

—日本ではまだフェミニズムが広く知られているというわけではありません。あなたがフェミニストとして、一番伝えたいメッセージは何ですか?
女性誰もが強さと可能性を持っていると思います。自分自身やお互いを刺激し合うことはとても大切。表現していく上で協力し合って、人の話に耳を傾けながら考えるべきです。

—あなたの願いは?
性別関係なしにお互いの長所を認め合える世界になってほしい。個性が強みになることもあるし、思っているより人間はみんな似ていると思うので。
@_bvffalo_

リイ 26歳 ニュージーランド・オーストラリア・中国出身

—何をしている人?
アパレルの仕事をしながらSMクラブの女王様をしています。緊縛、同性愛愛好家、ヴァンパイアプレイ専門です。

—不平等を感じた瞬間はありますか?
日本のBDSMシーンは男性が仕切っていて、年上が偉いという考え方をしています。支配人は聞き分けのいい女の子を求めて、何が問題なのかを議論される機会がありません。

—フェミニズムのあり方はひとつではありません。どうすればあなたの毎日が改善されますか?
固定観念や女性ならではの悩みをなくすために、BDSMを取り上げています。BDSMは暴力的な行為で女性にとっては羞恥なものと認識されがちですが、緊縛を習ってから女性を芸術的な視点で捉えたものだと感じるようになりました。

—チャームポイントは?
脚。

—日本ではまだフェミニズムが広く知られているというわけではありません。あなたがフェミニストとして、一番伝えたいメッセージは何ですか?
日本には女性に任せられた仕事が多くあると感じます。販売やコミュニケーション、我慢しなくてはいけないことなど……女性が世の中で成功していくためには、昔ながらの女性像を目指すのではなく、自分のアイデンティティを持つべきです。自分の長所を知って、理想の自分になれる場所を探すべきです。
@lehysl

タチアナ 20歳 イギリス・日本出身

—何をしている人?
日本の大学でファインアートの勉強をしながら、ファッション雑誌の編集アシスタントをしています。イギリスで生まれ育ちましたが、東京に住んでみたくて日本の大学に通っています。

—不平等を感じた瞬間はありますか?
友達と秋葉原のアダルトショップに行ったとき、「MEN ONLY, NO WEMEN」と書かれた注意書きを見つけました。友達にどういう意味か聞くと、彼は「男性が人目を気にせず買い物ができるように、女性の立ち入りを禁止しているんだ」と教えてくれました。セックスは男性だけの楽しみではないのと思うので嫌な気分になりました。

—フェミニズムのあり方はひとつではありません。どうすればあなたの毎日が改善されますか?
スマホで時間を無駄にしたくありませんが、Instagramは世間を知るのにピッタリなプラットフォームだと思います。もう一度考えたり再評価されるべきコンセプトについての投稿を毎日チェックして、不当な扱いを受けている内容を見つけたら、自分のストーリーでシェアしています。

—もっとも影響を受けた女性は誰ですか?
母は18歳のときに北海道から上京してファッションデザインを勉強し、自分のブランドを立ち上げました。40代で私を産みましたが、私を育てながら東京とロンドンを行き来し、デザイナー、妻、母として自分の役割を果たしていました。こんな大きな意思とビジョンを持っている女性に出会ったことがありません。

Advertisement

—日本ではまだフェミニズムが広く知られているというわけではありません。あなたがフェミニストとして、一番伝えたいメッセージは何ですか?
フェミニズムは平等を主張しているだけなのに、日本では感情的で本来の意味とは違った捉え方をされていてショックを受けました。男性と女性それぞれの遺伝子を持って生まれてきたからこそ、性別を気にせず誰もが夢や目標に向かって突き進むべきです。

—あなたの願いは?
女性も同等に尊敬され、嫌がらせや暴力に怯えず好きな場所で生活できる世の中になってほしいです。自分のアイデンティティを貫くべきだと思います。それから、日本で誇張されている「女性は可愛くいるべき」という認識も間違っていると思います。
@natto_princess

エリカ 23歳 スウェーデン・日本出身

—何をしている人?
3年前にストックホルムから東京に引っ越してきて、モデルやフィットネストレーナーの仕事をしています。

—不平等を感じた瞬間はありますか?
普段から薄手のトレーニングウェアを履いて出かけるんですが、周りの反応に嫌気がさしました。ボディラインがくっきりと分かるので「大胆だね」と言われたり、「サービス精神旺盛だね」とからかわれたりします。男性がタイトな洋服を着ているを見て、何か言っている人を見たことがありますか?

—フェミニズムのあり方はひとつではありません。どうすればあなたの毎日が改善されますか?
誰かが嫌がらせされていたら怖がらずに声を上げて、フェミニズムや平等について訴えます。平等が当たり前であることを、おかしいという考えは受け入れられないです。

—もっとも影響を受けた女性は誰ですか?
もちろん母親です。娘を3人も育ててきた母を尊敬しています。いつも明確な目標を持っていて、自分の意志で働いて、いろいろなことを教えてくれたし、困ったときは助けてくれました。母なしでは私たち姉妹の価値観について語ることはできないです。

—日本ではまだフェミニズムが広く知られているというわけではありません。あなたがフェミニストとして、一番伝えたいメッセージは何ですか?
フェミニストに対して抵抗があるのは個人の権利について考える機会が少ないから、もしくは固定観念のせいだと思います。私たちは男性を非難しているわけではなく、女性も同じように扱ってほしいだけ。

—あなたの願いは?
日本社会で生活する人々が性別の境界を作らないで、その人自身に興味を持つようになってほしいです。平等は当たり前のことなので、世界中でフェミニストのような活動が必要だと思います。
@lionlifts

Credits


Photography Louise Lila
Text Saki Yamada
Photography assistance Paul Marot

more from i-D