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ピーター・デヴィトによる、ニキビがある人の美しい写真

自身もまた何年も悩まされた経験を踏まえ、ピーター・デヴィトはニキビへの汚名をそそぎたいと考えている。

by Tish Weinstock; translated by Aya Takatsu
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maj 8 2018, 8:17am

Photography Peter DeVito

先日、ジャスティン・ビーバーはInstagram上で、ずっと待ち望んでいたことを小耳に挟んだと発表した。「ニキビが来てる」と彼は言う。自分のおでこにある吹き出ものを指差しながら。そして世界中が安堵のため息を漏らした。

黒ニキビ、白ニキビ、色などないもの、痤瘡、ホルモン性嚢胞。呼び名はなんであれ、そのクソどもは本当に邪魔くさい。それは単なるニキビであるにとどまらず、自己嫌悪や自意識、純粋な不安をも呼び起こす。そして不思議なのは、誰もそこに疑問を投げかけないこと。そう、最近までは。


#AcneIsNormalは、できものに関連する悪評を撲滅するネット上のキャンペーンだ。そう、そうなのだ。ついにニキビも、近年高まっている体をポジティブにとらえる運動に参入したのである。これに賛同したのはジャスティンひとりではない。加工なしのセルフィーで多くの人の心をつかんだビューティブロガーのカディージャ・カーンも、そのひとり。そして、20歳の写真家ピーター・デヴィトもまた、肌をポジティブにとらえることに賛成の意を表している。
街中に貼りめぐらされたPhotoshopでレタッチした肌に飽き飽きしたピーターは、ファッション写真を根底から覆すという任務を自ら引き受けた。2017年頃から、補正なしのクローズアップで撮影したニキビのある人物のポートレイトを通して、ピーターはそれをぼかすのではなく、むしろ引き立ててきた。そしてさらに“ニキビは普通のこと”や“自分を愛して”といったスローガンを被写体の顔に散りばめたのである。

自身もずっとニキビに悩まされてきたというピーターは、肌の状態が悪いことがどのようなものか実感として知っている。実際、彼も最近まで、自身の写真をPhotoshopで加工せずにネット上で公開したことがなかったという。それが今やまったく逆のことを、全力をかけて行なっているのだ。「体をポジティブにとらえたり、自分を受け入れている人の投稿はSNSで見てきた。だけどニキビがある人のものはなかったんだ」と彼はi-Dに話した。「だからそういう人のための投稿をしたいと思った。ニキビがあるのは普通のことで、恥じることは何もないんだって、みんなに気づいてほしい」


最初に考えたのは、レタッチしない他人のポートレイトを撮ることだった。しかし、自分の素顔を撮らずに、どれだけメッセージが伝わるだろうか。そこで、彼は思い切って自分の写真を撮り、それを世界に発信したのだ。その投稿は野火のように広がり、カーラ・デルヴィーニュのような大物までもがリグラムしたのである。「自分のこういう写真を撮って、それを投稿しないのは、すごく間違ってる」と、カーラは書き込んでいる。

「社会は、誰もが常に完璧にきれいで毛穴のない肌でなければという規範を押し付けてくる」とピーターは話す。「雑誌や広告、CMを見てごらんよ。ニキビをなくすことばかり言い立てて、それがあるのが普通なんだとは絶対に言わない。それがみんなの自尊心を傷つける。レタッチも同じで、社会に非現実的な美の基準を植えつけてしまう。その基準に満たない人たちは、自分に疑問を持ち、自らが十分ではないと思い込んでしまうんだ」


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だが最近、ピーターはニキビがある人に対する私たちの見方、そして表現の仕方が変わってきたことに気づいた。「ジャスティン・ビーバーが出てきて『ニキビはクールだ』って言うのを見るのは、とても興味深かったよ」と彼は話す。「彼がもっと若かったころ、ProactiveのCMに出ていたのを覚えているからね。すごくいい方向に変わってきてる。僕が今より若かったとき、ファッション写真は僕に歪んだ美意識を起こさせた。背が高くて痩せている女の子か、背が高くて筋骨隆々とした男だけが美しいと思わせたんだ。今では、背の低い女の子や、ぽっちゃり体型の子、背の低い男や太めの男も見かけるようになった。誰もが美しいんだって理解する助けになったよ。こんなこと言うとダサいかもしれないけど、100%自分自身でいることが美しいんだ。ありのままの人間でいることこそ美しいんだよ」


This article originally appeared on i-D UK.

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