The VICEChannels

      culture i-D Staff 16 May, 2017

      点子が共感する、ミレニアル世代のアーティスト5人

      ファッションモデルだけではなく、アーティストとしても活躍する点子が、南ロンドンのウェアハウスで出会った同世代のクリエイターを紹介。同じ時代、同じ時間を生きる彼らだからこそ生み出すことのできるクリエーションがあることを教えてくれた。

      点子が共感する、ミレニアル世代のアーティスト5人 点子が共感する、ミレニアル世代のアーティスト5人 点子が共感する、ミレニアル世代のアーティスト5人

      私にとってロンドンに遊びに行くということは、アートイベントへの参加、パフォーマンス、またはアーティストとの交流を意味する。ちなみに、私のママはそれらをベルリンでやっていた。同世代の面白い活動をしているアーティストたちが集まるウェアハウス(大きな倉庫のような場所)が、南ロンドンのサウスバーマンジーにあって、アーティストたちはそこを制作室、またはギャラリーとして利用している。そこのアーティストたちのほとんどが、セントラル・セントマーチン、またはゴールドスミスの学生、または卒業生だ。そのウェアハウスは、商店や住宅が少ない産業地帯にあり、皆ヒーターのない寒いなかで作業をしている。でも、その薄暗さ、灰色の風景、痛みのありふれた環境でしか生まれないクリエーションを求めて、アーティストたちはお互いをインスパイアし合い、作品をつくっている。私が今回紹介する5人のアーティストは、その南ロンドンで活動している子たちだ。ジェンダーとアイデンティティをテーマにした作品をつくり、見せ合う友人。皆、ひとつの媒体(Media)に限らず、写真、ビデオ、パフォーマンス、音楽と様々なジャンルを用いて作品を発信している。

      New Noveta
      2人の女の子によるパフォーマンスデュオである「ニュー・ノヴェタ」。アドレナリン全開の、迫力のある、ともすれば恐れさえ感じてしまうパフォーマンスをする。ギャラリーを走り回り、ヒステリックに叫んで、観客を圧倒するパワーを彼女たちは持っている。魚と水を投げ回すなど、劇のような側面も垣間見えるが、彼女たち曰く、「これは劇ではなくれっきとした"パフォーマンス"である」。2人の演奏は、激しい音楽に美麗な衣装を組み合わせ、女性がもつ特有のパワーを見せる。日本では、東京の<SuperDeluxe>や<Forestlimit>でもパフォーマンスを披露したことがある。2人の名は、キーラ・フォックスとエレン・フリード。今、私の一押しのパフォーマーである。

      Susu Laroche
      フランスとエジプトのハーフで、ロンドン育ちの写真家であり、映像も制作している女性クリエイター。女性のセクシュアリティやヒステリーの伝説をテーマに、ほの暗くミステリアスなアナログ写真と8mm動画を撮っている。彼女はいつもネズミやホコリに囲まれたスタジオにいる。アスベスト混じりの空気、彼女いわくそれこそがアートのインスピレーションになっているという。ホラー映画やジョルジュ・バタイユ、モーリス・ブランショの哲学が好きで、彼女の創作にもそれらが影響している。さっき紹介した「New Noveta」をピックアップしているビデオがオススメです。

      Adam Christensen
      女装をして、自作の性についての詩や曲をうたうアダム。彫刻などのパフォーマンスもおこなうバンド Ectopiaとしても活動している。自分の性の曖昧さとそれらにまつわる経験をトピックにし、アート作品をつくっている。現実と作り話、観客とアーティストの境界線を消すような、官能的なパフォーマンス。感情的でとても奥ゆかしい人なのに、明るく面白く表現できるパワフルな人です。社会とアートの異なる世界における、"ゲイ"という自分のアイデンティティの難しさ、その世界に対する戦いの姿勢を表している。とてもロンドンっぽいので気に入った!

      Louis Backhaus
      ロンドンで最も美しくて背の高い人間なのではないかと思っている。坊主頭に筋肉質なその身体で、威圧的な外見だけど、朱色の口紅と高い声で喋る、とても魅力のある衣装デザイナーであり、写真家であり、モデルです。New Novetaの衣装を作り、Susu Larocheのモデルもしている。女性の身体に沿った、美しくシンプルな衣装を作っています。自らが着ている服もほとんどがお手製。New Novetaのパフォーマンスでは、魚臭くボロボロになっていく彼の作品が心に染みて、哀しさを覚えます。もっともっと動画をつくったり、パフォーマンスをしたりすればいいと思う。

      Javier Marquerie Thomas
      スペインとイギリスのハーフの写真家。パフォーマー、ムービーメーカーとしても活躍するハビエル。自分が主人公のムービーでは、リミットと抑圧とテクノロジーをテーマにして作品を制作している。今の社会において、ゲイであるということがどんな意味を持つのか、「Grinder」や「Tinder」などのアプリがあるなかで、人と人はどういった関係性を持つのかを研究しているムービー。生きている私たちみんなが、自分のアイデンティティを意図的につくりだして生きているからこそ、自分が一体誰なのだろうかということを絶えず問うのだ、というメッセージが作品の根底にある。繊細な作品だからこそ、皆が分かちあえるテーマだと思う。

      Credits
      Connect to i-D’s world! Like us on Facebook, follow us on Twitter and Instagram.

      Topics:art, culture, london, uk, youth, millennial, south bermondsey

      comments powered by Disqus

      Today on i-D

      Load More

      featured on i-D

      More Features